レッドブルのヘルムート・マルコが、2025年末でチームを離れると複数メディアが報じた。シーズン最終戦アブダビGP後、本人は「自分で決める」とだけ語っていたが、英『Telegraph』によれば、82歳のマルコは今季限りで退任する見通しとされている。独『BILD』は、レッドブルCEOオリバー・ミンツラフが2026年に向けて“刷新”を望んでいると伝えており、今年中にチーム体制が大きく変わる可能性を示唆した。
マルコはヤス・マリーナ・サーキットで、自身の将来について「自分で決める」とコメントしていたが、仮に退任となればレッドブルは今年2度目の“大物離脱”となる。今季のイギリスGP後には、クリスチャン・ホーナーがチーム代表兼CEOの職を解かれ、後任にはローラン・メキースが就任している。マックス・フェルスタッペンにとっては、大きな動揺を生む局面となるかもしれない。フェルスタッペンとマルコの関係は極めて深く、過去には「マルコが去るなら自分も去る」と語ったほどだ。これは昨年、チーム内の権力闘争でマルコの立場が揺らいだ際の発言として知られている。レッドブルは再び“権力構造の転換期”へホーナー解任に続くマルコ離脱報道は、レッドブルが内部体制の大規模再編に踏み込んでいる印象を強める。2026年の新レギュレーションを前に組織のバランスを再構築する狙いがあるとみられ、ミンツラフ主導のガバナンス強化が進行している可能性もある。フェルスタッペンとの関係悪化リスクは依然として無視できず、特に2026年以降の体制はドライバー市場にも影響しうる重要テーマとなる。フェルスタッペン去就の“再燃”を招くのかフェルスタッペンはかつて「マルコがいなくなれば自分も考える」と発言した経緯がある。現状、この言葉が即座に行動へつながるとは限らないものの、チームの継続的な変化が彼の忠誠心にどこまで影響するかは注視される。マルコの功績は若手育成システムの根幹そのものに及んでおり、その離脱はレッドブル全体に長期的な構造変化をもたらす可能性が高い。