レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、2025年シーズンにおいてマクラーレンがレッドブルを上回っていると認め、「近づくのも非常に難しい」と語った。F1イギリスGPでは、マックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得したものの、序盤でオスカー・ピアストリに抜かれ、その後のセーフティカー再開時にストウでスピン。10番手まで順位を落としたが、最終的には5位まで挽回した。一方でマクラーレンは再び1-2フィニッシュを達成しており、その差が際立つ週末となった。
レース後、マルコはServus TVに対し次のように語った。「我々はドライレースに備えていた。天気予報的にはそれがあり得ると思っていたが、実際にはウェットで全く太刀打ちできなかった。終盤には30秒も遅れていた」「つまり、全体として今回のセットアップはレース向きではなかったということだ」チーム代表のクリスチャン・ホーナーもまた、ポール獲得の要因となった低ダウンフォース仕様がレースでは裏目に出たと認めており、特にウェットではマシンの安定性を欠いていたと振り返っている。レッドブルは今後に向けてアップデートを準備しているものの、それでもマクラーレンに追いつくには至らない可能性が高いとマルコは指摘する。「まだいくつか(アップデートの)予定はあるが、それでもマクラーレンに近づくには全く足りない」「予選での最速タイムは、フェルスタッペンとリスキーなセットアップの組み合わせだった。だが見ての通り、レースではうまくいかなかった」「マクラーレンが優れていることを認めるしかない。今シーズン、彼らに近づくのは非常に困難だ」シーズン半ばを迎えた時点で、レッドブルはコンストラクターズランキング4位。首位マクラーレンとはすでに288ポイントの差が開いており、タイトル争いからの後退が現実味を帯びてきている。