レッドブル・レーシングは、マックス・フェルスタッペンとアンドレア・キミ・アントネッリの間で発生したピットレーンでの接触の責任を全面的に認め、チーム代表のクリスチャン・ホーナーがメルセデスの若手ドライバーに謝罪した。18歳のアントネッリは、マイアミグランプリのスプリントレースでポールポジションからスタート。しかし、ターン1でリードを失い、いくつかのポジションを落とす苦しい展開となった。
レース中盤、路面が乾いてきたことから各車がスリックタイヤへの交換を開始。13周目には、3番手のフェルスタッペンと4番手のアントネッリが同時にピットインする形となった。ところがこの際、レッドブルはフェルスタッペンをピットボックスから送り出すタイミングを誤り、ちょうど自身のピットに向かっていたアントネッリと接触。レッドブル車のフロントウィングは損傷し、アントネッリに至っては自車のピットボックスに入れないという最悪の状況に陥った。翌周に改めてタイヤ交換を行う形となったアントネッリは、実質的に「ドライブスルーペナルティ」とも言えるロスを被り、大きく順位を落とす結果となった。フェルスタッペンはチーム無線で『Guys, come on!(なんなんだよ!)』と不満を漏らし、このインシデントによりスチュワードから「アンセーフリリース」に対して10秒加算のペナルティが科され、最終順位は4位から17位に降格。一方、アントネッリはフィニッシュ時点で11位だったが、他車のペナルティの影響で最終的に7位へと繰り上がった。しかし、ポールスタートからの理想的な展開とは程遠く、本人にとっては悔しさの残る結果となった。レース後、ホーナー代表は「今回のスプリントは厳しいものだった。我々の人的ミスであり、キミには謝罪しなければならない」と語り、ミスを認めた。「こういったことは起こり得るが、チームとして『どこを改善すべきか』を常に見つめ直していかなければならない」と述べた上で、「マクラーレン勢がまだピットインしていないという状況下で、我々にはアンダーカットのチャンスがあった。だからこそ、ほんの1メートルの判断が勝敗を分ける局面だった」と、プレッシャーの中での判断ミスだったことを明かした。ホーナーは「このスポーツでは常に学びがある」と締めくくり、今後の改善に向けた姿勢を強調した。
全文を読む