エイドリアン・ニューウェイは、2023年F1シーズンがレッドブル・レーシングにとって「本当に厳しい」ものになると考えていた。レッドブル RB19は21レース中21勝を挙げ、そのうち19勝は最終的にワールドチャンピオンに輝いたマックス・フェルスタッペンがステアリングを握ったものだった。
フェルスタッペンは3度目のタイトル獲得に向けて数々の記録も塗り替え、RB19は史上最も成功したF1マシンとなった。2022年シーズン終盤、レッドブルはフェラーリの強さとメルセデスの追い上げを予想していたが、どちらもマシンデザインに問題を抱えていたため、確実な挑戦はできなかった。「シーズンに入って、今年は本当に厳しいものになるだろうと思っていた。予想外の展開だった」とニューウェイはFormula For Successのポッドキャストで語った。「でも面白いことに、その中にいるときは、ただその中にいるだけなんだ。前を向いているだけで、実際には反省していない」シンガポールで弱点を露呈RB19はレース当日に印象的な走りを見せることができたが、レース週末中にチームが乗り越えなければならない課題はまだたくさんあった。ニューウェイは、シンガポールでのレースでRB19の弱点が露呈したことを受け、現在のパッケージにはまだ改善すべき点がたくさんあると考えている。「私は決して満足していない。このファンタスティックなシーズンを過ごし、壁を打ち破ったり、記録を達成したりした。だが現実には、マシンには改善の余地があると感じている点がある」とニューウェイは語った。「つまり、実際には成功についてはあまり考えておらず、『弱点は何か? それをどうすれば改善できるか?』といったことに焦点を当てている」「それがシンガポールが我々が勝てなかったレースだった理由だ。我々にとってはかなり有益だった。正直に言うと、我々はそれを完全に嫌なものにしてしまった。マシンの弱点が露呈してしまった」「つまり、実際には『どうすればそれを改善できるか?どうすれば来年に向けてそれを払拭できるか?』しか考えていない。前進あるのみだ」