レッドブルは、F1オーストラリアGPで、マーク・ウェバーが9位、セバスチャン・ベッテルはリタイアだった。またしてもレッドブルの信頼性問題がベッテルの優勝を奪った。ポールポジションからスタートしたセバスチャン・ベッテルは序盤からレースをリードしたが、26周目にブレーキトラブルによりコースオフ。グラベルにはまってリタイアとなった。マーク・ウェバーは、スタートで順位を落とすもポイント圏内でレースを展開。終盤には6位を走行していたが、残り3周で前を走るルイス・ハミルトンと接触。最終的に9位でレースを終えた。
マーク・ウェバー (9位)「スタートはホイールスピンが多くて難しかったが、3位だったので満足していた。セイフティカーの後のレースは順調だった。セバスチャンがドライタイヤに交換した周回にピットインしたかったが、先に決めた方が優先なので、インターミディエイトで1周多く走った。これで大きくタイムロスした。ピットを出るときに2速に入らず、ラインが膨らんでしまった。コースで遅れを取り戻さなければと思っていた。次のピットインはうまくいった。レースの最後にはトップグループに追いつくことができたが、その後にあのアクシデントだ。ルイスには謝った。前の集団に近づいたら、車体前方のダウンフォースがなくなってしまったんだ。クルマが持ち上がって、ルイスの後ろに滑り込んでしまった。最後は良かったように見えたかもしれないが、残念ながら、このクルマではまだついていくのも難しい。6位では不満だったので戦った。表彰台が欲しかったが、最終的にはチームにとっては厳しい火になってしまった。今後に期待してほしい」セバスチャン・ベッテル (リタイア)「コースアウトする1周前に、何かがおかしいと感じていた。左側フロントホイールから火花のようなものが見えたんだ。それが何か分からなかったので、ピットインすることになった。その後、ピットの数コーナー手前で、どんどん振動が激しくなって、ターン13の入り口でブレーキを踏んだら、何かのトラブルが起きてグラベルに突っ込んだ。僕には何もできなかった。クルマのコントロールがきかなくなって、それで終わりだった。残念だ。難しコンディションにも関わらず、どのステージでも完ぺきにコントロールすることができたレースだと思う。でも、優勝するにはフィニッシュしなければならない。優勝できなかったのは本当に悔しいけれど、まだこのチャンピオンシップは先が長い。信頼性の問題を解決するために努力しているので、マレーシアでは良いレースを戦ってチェッカーフラッグを見たいと思う」クリスチャン・ホーナー「最終的には非常に残念な日になってしまった。レースはうまくコントロールすることができていたが、残念ながら今年のオーストラリアもセバスチャンがリタイヤすることになってしまった。ホイール(左フロント)関連の問題のようだ。そのために、楽に勝てたレースを失ってしまった。オーストラリアGPを2年連続でリタイヤとなったのは、非常に運が悪かった。マークは母国グランプリのスタートでひとつポジションを落としてしまったが、その後は、路面が湿ったトリッキーなコンディションにも関わらず順調に走り続けた。ドライタイヤへの交換のタイミングをセバスチャンよりも1周遅らせなければならなかった。セバスチャンに続いてピットインしたら、大きくポジションを落とすことになったからだ。サーキットがインターミディエイトからスリックに変わってからは、マークはマッサに何回か良い追い越しの動きをしかけていた。しかし、その後、残念ながらハミルトンと絡まってしまった。レースでは初めてのことだ。全てが落ち着いた後、彼のポジションを考慮して、タイヤを交換して最後の10周にかけることにした。失うものはなかったからね。ロズベルグとハミルトンも同じことを選択した。ピットストップでロズベルグは抜いたが、ルイスとマークが絡まり、再びマークはタイヤ交換のピットインを行わなければならなかった。2台をフロントローからスタートさせることができたのに、9位の結果は非常に残念だ」ファブリス・ロム ルノー・プリンシパルエンジニア「非常に悲しい結果だ。今日良かったのはエンジンの問題が発生しなかったことだけだった。レースに優勝できる道具があったのに、残念だ。次のレースで取り返すためにも、クルマの各部位の仕事をまとめ上げなければならない。2位入賞を果たしたルノーは見事だった。おめでとう」関連:F1オーストラリアGP:優勝はジェンソン・バトン