レッドブル・レーシングの2022年のF1マシン『RB18』はアグレッシブな外観を備えているが、エイドリアン・ニューウェイ設計によるマシンのリアサスペンションに熱視線が注がれている。2022年のF1レギュレーションは、マシンが追従しやすくなるようにグラウンドエフェクトマシンへと変貌。F1チームは、ダウンフォースの損失を補うために、設計にさまざまなバリエーションを取り入れた。
なかでも最もユニークな外観のマシンの1つが、レッドブル・レーシングのRB18だ。F1バルセロナテストでベールを脱いだRB18は、アグレッシブなサイドポッドがまず目を引くが、技術的なリアサスペンションに関する独自のデザインでパドックの話題を集めている。レッドブルはRB18のリアサスペンションにプッシュロッド式を採用したことはパドックを驚かせた。2009年のレッドブル RB5でエイドリアン・ニューウェイが採用して以来、リアサスペンションはプッシュロッドが標準となっていたからだ。エイドリアン・ニューウェイは、自らが作った流れを覆してプッシュロッドに変更。グランウンドエフェクトカーの新レギュレーションにおいて、ディフューザー上の空気の流れのためにより多くのスペースを提供でき、レッドブルはリアサスペンションの形状でギアボックスを短くすることができた。実際、F1のマネージングディレクターであるロス・ブラウンとテクニカルヘッドのパット・シモンズは、レッドブル・レーシングのガレージを訪れ、リアサスペンションをチェックした。Motorsport-Turkeyの報道によると、エイドリアン・ニューウェイによるRB18のデザインは、F1の上層部に感銘を与えたという。La Gazzetta dello Sportは、RB18のリアサスペンションは革命的であると主張し、『エイドリアンニューウェイは失望しなかった』と見出しをつけて紹介している。「マシンはこれまで以上に堅実に見て、新しいF1ルールについての解釈は多くに人の口を開いたままにさせた。そのため、FIAとF1、そして、ライバルチームのエンジニアは、RB18を注視している。ロス・ブラウンとパット・シモンズがレッドブルのガレージに来て、車が合法かどうかを確認した」「彼らは特に革新的なリアサスペンションを研究した。グラウンドエフェクト効果を犠牲にすることなく、リップル(波紋)をより適切に制御するのに役立つ」「ギアボックスの問題で半日失われたため、RB18の耐久性についてはいくらか疑問があるかもしれない。だが、それはレッドブルが限界をプッシュしすぎた結果かもしれない」F1バルセロナテストの2日目、レッドブルはRB18のギアボックスが壊れ、燃料ポンプ、MGU-Kのシェフトが折れるという問題に見舞われた。