元アストンマーティンのCEOを務めたアンディ・パーマーが、レッドブル・レーシングとのF1スポンサーシップ、そして、ハイパーカー『ヴァルキリー』の誕生秘話を語った。アンディ・パーマーは、ローレンス・ストロールが株式を取得するまでアストンマーティンのCEOを6年間務めた。それ以前は23年間、日産で働いていた。
「日産では、私はインフィニティの会長を務め、インフィニティはレッドブルと長年にわたる関係を築いていた。私が日産を去ったとき、彼らはレッドブルとの関係を終了することを決定した。それは単にマシンにステッカーを貼るだけに留まらない、アストンマーティンとの関係をもたらす明らかな機会を生み出した」とアンディ・パーマーは語った。「私はアストンマーティンのために栄光の車両を必要としていた。そして、エイドリアン・ニューウェイが市販車をやりたがっていたいることを知っていたのでチャンスだった」「パブで4人でソーセージとマッシュルームをつまみにビールを飲みながらミーティングをした。エイドリアン・ニューウェイ、クリスチャン・ホーナー、サイモン・スプール、そして、私だ。そこでヴァルキリーのアイデアが生まれた」「ヴァルキリーは、レッドブルの経験を持ち込むことで正当化され、レッドブルはアストンマーティンのブランドを保持する。確かにレッドブルのスポンサーだったし、最終的にはタイトルスポンサーだったが、ニューウェイは、F1レーシングのすべての知識をもたらすことができるこの本物のヴァルキリーというプロダクトに深く関わっていた。そして、私の知識と社内の人々、特にデビッド・キングの知識を活用して、それらをまとめ、着ん的に史上最高の自然吸気エンジン車を作ることができた」だが、ヴァルキリーに深く関わったレッドブルF1の人物はエイドリアン・ニューウェイだけではなかった。アンディ・パーマーは、マックス・フェルスタッペンの意見も取り入れられていると語る。「マックスも関与していた。彼らはオリジナルの車両をドライブし、基本的に彼らに合わせてセッティングが決められた。それは重要なことだった。F1パイロットと他の数名のプロドライバーが携わった。レッドブルのシミュレーターで多くの作業が行われた。本格的なF1の血統であり、テストコースでは驚くべき性能を発揮するが、ロードカーなので行動でもパフォーマンスを発揮する必要がある」2022年からレッドブルF1は独自のF1エンジンプログラムを開始するが、過去にはアストンマーティンがエンジンを開発するとの話もあった。「エンジン製造への移行を真剣に検討していた時期があった」とアンディ・パーマーは明かす。「我々はエンジンメーカーと協力していた。その時点でルノーとの関係は廃れていたし、ホンダはまだ参入していなかった」「レッドブルには解決策がないように見えたので、我々は将来のエンジンを合理的な低予算で実現できるようFIAに運動を起こした。コスト制限とエンジンの構成についてだった。ハイブリッド化がそれほど複雑ではないという文脈であれば、解決策を考え出すことができると感じていたが、最終的にそこには進まなかった。運動エネルギー回生システムは継続しており、おそらくそれはF1エンジンの最も扱いにくい部分だ。そこでホンダは我々が開発サイクルを回した場合よりもはるかに堅牢なソリューションを提供してくれた。しばらくの間、それは真剣に考慮されていた」2025年にF1には新しいエンジン規制が導入される。アンディ・パーマーはどこに行くことを望んでいるだろうか? 「F1エンジンがどこに行くことを望んでいるで言えば、彼らがネットゼロオプション全体を受け入れてくれることを願っている」とアンディ・パーマーは語る。「F1は最先端であるはずだ。F1は恐竜にはなれない。フォーミュラEについて議論することもできるし、それは良いことだが、少しばかり無力に感じる部分がある。F1は関連性を維持しなければならない。私はそれが合成燃料の限界を押し上げることによって実現することを望んでいる。言い換えれば、彼らが単にEVに移行するのでなく、合成燃料に移行することによってネットゼロに到達することができる。F1がそういった代替燃料のマーケティングツールになることを私は願っている」
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