レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レッドブルのジュニアドライバーが枯渇しているとの見方を否定。“我々には角田裕毅がいる”と期待の日本人ドライバーの名前を挙げた。レッドブルF1は、ドライバー育成プログラムを通じてF1で素晴らしい才能を輩出してきたことで有名だが、マックス・フェルスタッペン以降、レースウィナーは生まれていない。
そのため、一部ではレッドブルのジュニアドライバーは枯渇しており、外部のドライバーと契約していくべきだとの声も挙がっている。しかし、レッドブルのジュニアプログラムを統括するヘルムート・マルコは、下位カテゴリーのジュニアドライバーたちのパフォーマンスに満足していると語る。「これまでのところ、我々は自分たちの原則に固執している。たとえば、我々は(フェルナンド)アロンソが獲得可能な時でも彼を起用しなかった」とヘルムート・マルコは語る。「代わりに、我々は常に自分たちのジュニアドライバーたちを昇進させ、我々独自の道を進めてきた。そして、(セバスチャン)ベッテル、フェルスタッペン、(ダニエル)リカルドがグランプリレースで優勝した。したがって、それは成功した道だ。我々にはフェルスタッペンという本当に優れた才能がいる」「新しいジュニアはもういないと書かれているが、我々にはF2で初年度に活躍している角田裕毅がいる。彼には2つの技術的な故障があった。それらがなければ、彼は(ロバート)シュワルツマンと同じくらい多くのポイントを獲得していただろう」「F3には(リアム)ローソンがおり、技術的な故障で3回リタイアしているが、それでも3位だ。我々には今後やってくる優れた人材が揃っている」「優れた人材がコックピットにいないという理由だけで、なぜ突然私たちの哲学から離れるべきなのか?」ホンダF1の育成ドライバーである角田裕毅は、現在、F2でランキング4位につけており、そのままのポジションを維持してシーズンを終えることができれば、F1スーパーライセンスを獲得することが可能になる。しかし、角田裕毅はまだランキングのことは意識していないと語る。今週末のベルギー大会にむけて角田裕毅は「シリーズランキングは、まだ先があるのであまり意識はしませんし、もっと上を目指していきたいと思います。次のスパでは、まず予選で上位になることが目標で、レースでは今回のように落ち着いていいレースをして、表彰台を目指します」と語っている。