レッドブル・ホンダの2019年F1マシン『RB15』は、全チームで最も複雑な形状と言えるミラーマウントを備えていた。F1チームは、空力効率を高めるためにリアビューミラーとマウントの設計を突き詰めており、2018年にはフェラーリがヘイローにバックミラーを装着したコンポーネントを導入。しかし、ミラーをサポートする目的以外のウイングレッドが搭載されていたことから、使用を禁止されている。
また、2018年にはミラー自体を空力パーツとして使用するべく、空洞が設けられたミラーが登場。フェラーリが最初に導入し、その後、トロロッソ、レッドブルも採用。2019年には多くのチームが空洞ミラーを採用した。レッドブル・ホンダ RB15では、空洞ミラーに加えて、ミラーマウント部分にも複雑なデザインを採用。マシンサイドから伸びたステーはサイドポットへの気流を分けるようにボディサイドからS字に湾曲し、もう片方はバージボードとつながるまた別のウイングレッドと一体化。マシン後部への気流を巧みに制御している。メルセデスもミラーマウント部分を一体化させているが、レッドブル・ホンダと比較するとシンプルに見える。対照的にフェラーリとハースは従来型のミラーマウントを採用していた。2020年F1マシンでもミラー回りの処理にはまだ開発の余地が残されており、注目のエリアと言える。メルセデス W10のミラー
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