レッドブルのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、ホンダF1とのパートナーシップの初年度となった今シーズンは将来にむけた堅実な基盤を築くことができた一年だったと語る。レッドブルおよびトロロッソは11月27日(水)、ホンダF1との契約を更新して2021年もホンダのF1エンジンを搭載することを発表。レッドブルは新しいレギュレーションが導入される2021年にむけてホンダF1とともに作業をすることが正式決定した。
ホンダF1とのパートナーシップを開始した今年、最終戦を残してレッドブルはホンダのF1エンジンで3勝を含む8回の表彰台、2回のポールポジションを獲得。初年度としてはまずまずの成績を収めている。クリスチャン・ホーナーは、レッドブルとホンダF1との連携は12か月前と比較して明らかに前進していると語る。「今年は全体的に多くのプラス面があったと思う」とクリスチャン・ホーナーは RaceFans にコメント。「新しいエンジンサプライヤーとのシーズンなので前々から移行期となることはわかっていた」「我々は12か月前よりも近づいている。2019年の冬から20年にかけてのレギュレーションの安定により、来年のクルマに生かせる教訓は非常に多いと思う」今年のホンダF1とのパートナーシップに先立ち、レッドブルは2018年に姉妹チームのトロロッソを実験台とすることで、両方のチームの包括的なエンジニアリングサプライヤーであるレッドブル・アドバンスド・テクノロジーに経験とデータを与えた。すぐに明らかになったことは、マクラーレン時代には不足していると思われていたホンダの様々な要素が、レッドブルとは自然に“適合”していたことだった。「2018年、我々のすべてのギアボックスとドライブトレインテクノロジーはレッドブル・テクノロジーによって提供されていた。それが今年の非常に良い基盤だった」とクリスチャン・ホーナーはホンダと以前のサプライヤーであるルノーとの対比について説明する。「ホンダと仕事をすることは新鮮な変化だった。彼らは同じビジョン、つまりチームとしての野望を共有している。信頼性とパフォーマンスの両方の観点から、彼らの進歩は印象的だ。全体的にポジティブなことしかなかった」2021年は新しいレギュレーションが導入されるが、クリスチャン・ホーナーは、レッドブルとトロロッソが同じホンダのF1エンジンを使用することが決定したことで、さらに相乗効果が高まると考えている。「おそらく、一連のレギュレーションの一環として相乗効果が高まるだろう。風洞を共有していることは明らかに励みになる部分だ。それは2021年以降から我々が行っていくことだ」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「パーツのさまざまな要素の間で、チームはパーツのメーカーまたはサプライヤーになることができる。そこには、両方のチームにとって適切なバランスがある」過去にレッドブル・レーシングとトロロッソの間でコンポーネントを共有していたが、そのレベルは、たとえばフェラーリとハース、あるいはメルセデスとレーシングポイントのレベルではなかった。だが、2021年以降は予算上限が導入されるため、そのような提携はさらに重要なものになってくる。「レギュレーションが供給を許すものであれば、もちろん供給されることになるだろう」とクリスチャン・ホーナーは語る。「相乗的な関係は高まっていることになると思う。トロロッソが最高の風洞、提供が許可されている他のツールやサービス、コンポーネントは利用することになるからね」クリスチャン・ホーナーは、レッドブル・ホンダの今シーズンに満足していると語る。「運用という観点では非常に厳しいシーズンだった。だが、非常に生産的なシーズンだったと思っている」とクリスチャン・ホーナーは語る。「新しいテクニカルパートナーとしてホンダを起用し、日本とミルトンキーンズの両方で密接に協力してきた。堅実な将来にむけた基盤を築くことができたと思っている」関連:ホンダ、2021年もレッドブル&トロロッソとともにF1活動を継続