レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコが、トロロッソのテクニカルディレクターを務めたジェームス・キーがチームを去った経緯を説明した。2012年にトロロッソに加入し、独創的なマシン設計でグリッドで高い評価を受けてきたジェームス・キーだが、今年7月にチームを離れてマクラーレンにテクニカルディレクターとして加入することが発表された。
しかし、ジェームス・キーは、トロロッソと長期契約を結んでおり、レッドブルは早期にリリースすることを拒否。だが、3者間での対話の経て、最終的にレッドブルは2019年にジェームス・キーがマクラーレンで仕事を開始することに合意。しかし、現段階でマクラーレンで仕事を開始するタイミングは不明となっている。ヘルムート・マルコは、ジェームス・キーはトロロッソの今後のビジョンに共感できなかったためチームを離れることになったと語った。「ディートリッヒ・マテシッツは、トロロッソとより密接な関係を築いていくというタスクを我々に課した。それにより、ひとつのことを避けなければならない。両チームの異なる人々が同じ仕事をすることを避けるということだ」とヘルムート・マルコは Motorsport-Total にコメント。「我々はこのための計画を立てた。まだ完成はしていないが、ジェームスはその計画に合意しなかった。結局のところ、彼のことを念頭に置かない方が簡単だと考えているし、それが最善の解決策だと思っている」レッドブル・レーシングがホンダのワークスパートナーとして加わる2019年からは、エイドリアン・ニューウェイが、レッドブルとトロロッソのマシンの設計の大部分を手掛けていくことになる。姉妹チームとなるトロロッソの2019年マシン『STR14』には、レッドブル・テクノロジーを通じて、レッドブルの2019年マシン『RB15』のギアボックスやサスペンション周りなどを含めたリアエンドが供給される。そのことがジェームス・キーがトロロッソを離れ、マクラーレンに移籍することを決断させたかたちだ。ヘルムート・マルコは「我々はトロロッソのテクニカルディレクターの空席を他の誰かで埋めるつもりはない。トロロッソでレッドブルのコンセプトが使用されるため、その機能はもはや不要となった」と述べた。
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