ポルシェは、新型SUV「マカン」を発表。マカンは、コンパクトSUVセグメントにおける初のポルシェとなる。マカンのデザインには、全てのポルシェ車に共通するスポーティな遺伝子を直ちに認めることができる。いくつかのデザイン要素は、ポルシェの他のスポーツカーから受け継がれ、マカンのために手が加えられた。それゆえ、ポルシェ マカンが、スポーツカーでもある最初のコンパクトSUVということが、ひと目見ただけではっきりと分かる。
マカンは、3種類のモデルで生産が開始される。マカンSには、最高出力340 PS(250 kW)を発生する3.0リッターV型6気筒ツインターボエンジンが搭載され、電子制御式のマルチプレートクラッチによるアクティブ4WDシステムも備わる。この4WDシステムは、マカンの全モデルに標準装備される。7速デュアルクラッチトランスミッションは、駆動力を途切れさせることなく必要なエンジンパワーを伝達。これにより、0 - 100 km/h加速タイムは5.4秒を実現(オプションのスポーツクロノパッケージ装着車では5.2秒)。最高速度は254 km/hに達し、NEDC(新欧州ドライビングサイクル)における燃料消費量は9.0 - 8.7リッター/ 100 km、CO2排出量は212 - 204 g/km。マカンS ディーゼルは、マカンの3つのモデルの中で最も経済的な長距離ランナーとなる。搭載される3.0リッターV型6気筒ターボディーゼルエンジンにより、燃料消費量(NEDC)はわずか6.3 - 6.1リッター/100 km、CO2排出量は164 - 159 g/kmという値を実現。それにもかかわらず、マカンS ディーゼルは最高出力258 PS(190 kW)を発生するエンジンのおかげで、0 - 100 km/h加速タイムは6.3 秒、最高速度は230 km/hをマークする。マカン ターボは、マカンのモデルラインにおけるトップモデルとして、コンパクトSUVセグメントの中で最もパワフルな車となる。ポルシェに初めて導入される3.6リッターV型6気筒ツインターボエンジンは、比類のない400 PS(294 kW)という最高出力を発生し、静止状態から100 km/hまで車を4.8秒で加速させる。スポーツクロノパッケージを装着すると、このタイムがさらに4.6秒にまで短縮される。最高速度が266 km/hであるにもかかわらず、マカン ターボの燃料消費量(NEDC)はわずか9.2 - 8.9リッター/ 100 km、CO2排出量は216 - 208g/km。マカンという名前は、インドネシア語で虎を意味する。力強く瞬発力に優れ、軽い足取りでありながら荒れた路面をしっかりとつかむ。スポーティな4WDシステムは、元を辿るとポルシェが発明したもの。1900年にフェルディナンド・ポルシェによって設計され、ホイールハブモーターによる四輪駆動のレーシングカー“ローナーポルシェ”に初めて採用された。1947年には、ポルシェはチシタリアGPレーシングカーとしてよく知られるタイプ360を開発。この車は、スーパーチャージャー付12気筒エンジンと徹底した軽量化だけではなく、フルタイム4WDシステムのおかげで真の走る伝説となった。設計の基礎となったのは、コーナーやミューの低い路面においても、4WDシステムならばエンジンパワーをより完全かつ確実に駆動力に変換できるという考えだった。ポルシェ・トラクション・マネージメントシステム(PTM)として知られる4WDシステムの進化は、現在世界で最もパワフルなドライブシステムのひとつを生み出した。ポルシェはマカンの発売により、前例のない分野にまでスポーティな4WD車を提供する。パフォーマンスデータを見るだけで、マカンが俊敏性を念頭において設計されたことは明らか。さらに、この車の紛れもない特徴として、そのプロポーション、デザイン、および大径ホイールに組み合わされたタイヤなどがある。エンジン、ドライブシステム、および7速ポルシェ・ドッペルクップルング(PDK)は、オンロードとオフロードのいずれにおいても車の特徴をダイナミックかつ効率的に発揮させ、ポルシェならではのドライビング体験を生み出す。運転席と助手席は、スポーツカーにふさわしい低いポジションに設定されている。マカンには多彩な標準装備が用意されており、その中には4WDシステム、PDK、パドルシフト付マルチファンクションスポーツステアリングホイール、大径ホイール、高性能オーディオシステム、オートマチックテールゲートなどが含まれる。オプション装備のリストには、このセグメントでマカンだけに用意されるエアサスペンションシステムなどの注目を集める装備が並ぶ。さらに、マカン専用のチューニングが施されたポルシェ・トルク・ベクトリングプラス(PTV Plus)もある。このシステムは、電子制御リアディファレンシャルとの組み合わせにより、エンジントルクを左右のリアホイールに可変配分する。オプション装備の中には、極めて好評なダイナミックハイビームを含むポルシェ・ダイナミック・ライトシステムプラス(PDLS Plus)も含まれる。このシステムは、前走車や対向車に応じて光軸を連続的に最適化する。
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