ピレリが、2019年のF1世界選手権 第13戦 ベルギーGP 決勝でのタイヤ戦略を振り返った。ポールポジションからスタートしたフェラーリのシャルル・ルクレールがスパを制した。ルクレールは、我々が最速戦略と予測した、ソフトからミディアムへと繋ぐ1ストップ戦略を実行した。
ルクレールと同じ戦略を採ったメルセデスの両ドライバー(ルクレールのピットストップ後2周以内にピットストップを実行)が残る表彰台を占め、ルイス・ハミルトンが2位を、バルテリ・ボッタスが3位を獲得した。キーポイント・上位勢で最初にミディアムへのタイヤ交換を行なったドライバーは、2番グリッドからスタートしたセバスチャン・ベッテルだった。ベッテルは、一時はトップに立ったが、その後、ソフトタイヤへ交換する2回目のピットストップを行い、4位でフィニッシュした。また、ベッテルは、ファステストラップポイントを獲得した。トップ10ドライバー中の2ストッパーは、ベッテルを含む3名だった。・昨日までよりも冷涼な天候状態となり、レース中の路面温度は、一貫して30度を超えなかった。・下位グリッドからミディアムタイヤでスタートした5名のドライバー中の2名が、10位以内の入賞を果たした。その内の1名は、このレースからレッドブルのドライバーとなったアレクサンダー・アルボンで、17番グリッドスタートから5位でフィニッシュした。・ルノーのダニエル・リカルドが、ミディアムタイヤでの最長スティントを走行した。リカルドは、オープニングラップでの接触によりタイヤ交換を行い、ほぼ全周をミディアムタイヤで走行した。・マクラーレンのランド・ノリスは、ソフトからミディアムの1ストップ戦略でキャリアベストの5位を走行していたが、メカニカルトラブルに見舞われ、最終ラップでリタイヤした。各コンパウンドのパフォーマンス・ハード C1:レースで使用したドライバーはいなかった。レース週末を通してハードの使用は限定的だったが、今日の冷涼なコンディションが、より軟らかいコンパウンドの使用に拍車をかけた。・ミディアム C2:ミディアムは、長いスティントが見られるなど、スパの厳しさに良く対応していた。ファイナルスティントにおけるルクレールとハミルトンの素晴らしいタイヤマネジメント能力は、終盤の両者のバトルの鍵となり、最終的にルクレールに優勝をもたらした。・ソフト C3:大半のドライバーがスタート時に装着した。また、ベッテルがソフトを使用して終盤にファステストラップを記録した。ソフトは、低い気温になったことから、フリー走行時よりも良好なパフォーマンスを示していた。マリオ・イゾラ(ピレリ カーレーシング責任者)「全てのモータースポーツ関係者がアントワーヌ・ユベールの死を悼むなか、初優勝を果たしたシャルル・ルクレールとフェラーリを讃えます。シャルルは、終盤、ハミルトンの猛追のプレッシャーのなか、ミディアムタイヤをマネジメントし、理論的に最速なタイヤ戦略を完璧に実行しました。決勝において、全ドライバーたちにとっての大きな課題のひとつは、摩耗やデグラデーションレートの予測を困難にする、昨日までと大きく異なる天候状態でした」
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