F1チームは、グリッドの半分のクルマが中古タイヤでスタートするルールを廃止するという提案を拒絶した。F1では2010年にQ3で使用していたタイヤセットでスタートするというルールが導入されたが、2014年から上位10名はQ2でベストタイムを記録したタイヤでスタートするようルールが変更された。
だが、近年、ミッドフィールドのドライバーが新品タイヤでスタートするのを避けるためにQ2で走行しないことを選択するという事態が多発していた。ピレリのカーレーシング責任者を務めるマルオ・イゾラは、そのような状況を避けるためにルール廃止を提案したが、チームから反対されたと明かした。「トップ10が予選で使用したタイヤでスタートすることを義務付けるルールを廃止するという提案があったが、承認されなかった」とマリオ・イゾラはコメント。「シーズンのこの時点では、来年のルールを変更するためには全会一致が必要だが、変更は予定されていない」ピレリは、予選で柔らかいタイヤを使用するようより保守的なタイヤを選択することによってドライバーがQ2で走行することを推奨できると考えている。「セレクションをもう少し保守的なものにすれば、予選で最も柔らかいタイヤではなく、真ん中のミディアムを使用しようとする理由はなくなると思っている。おそらくアドバンテージはなくなるからだ」とマリオ・イゾラは語る。F1チームは、レース中の義務的なピットストップの回数を1回から2回に増やすことも検討していた。マリオ・イゾラは、そのアイデアがレースを改善するかどうかには懐疑的だが、さらに研究していくに値するアイデアだと語る。「全員が同じ周回もしくは非常に近い周回でピットストップする大きなリスクがあるので適切なソリューションではないと思う。基本的にドライバーがよりプッシュできる短いスティントを発生させるだけだ。スティントが短くなることで彼らは利用できるなかで最も柔らかいコンパウンドを使用することができるが、戦略に変化は生まれないだろう」「状況が悪くなるという意味ではない。良くなるかもしれないが、我々にはわからない。我々は、チームがレギュレーションの変更にどのように対応できるかを理解するためにいくつかシミュレーションを行うよう依頼した」「私にとってそれは重要なポイントだ。アイデアがあるときはいつでも、アイデアを実装しようとする前にチームに持ち帰って、そのルールでシミュレーションを行い、どうなるかを見極めてもらうことをが非常に有益だ。なぜなら、我々が非常に良いアイデアだと思っていても、そうではないことが発覚することがあるからだ」
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