ピレリが、F1バーレーンGPの決勝レースを振り返った。近年のレース中で最も接戦となったバーレーンGPでは、タイヤ戦略が中心となり、セーフティーカー導入後、残りわずか10周時点のリスタートがスリリングなフィナーレを演出した。
リスタート後、首位を走るメルセデスのルイス・ハミルトンは、ミディアムタイヤを装着していた。チームメイトのニコ・ロズベルグは、ミディアムよりも速いソフトタイヤでフィニッシュするハミルトンとは異なる2ストップ戦略を採った。ルイス・ハミルトンは、理論的には遅いタイヤを使用していたにも関わらず、ファステストラップを記録したニコ・ロズベルグを抑え、先週に続き連勝を果たすことができた。タイヤ戦略によって、速いコンパウンドを装着したドライバーが遅いコンパウンドのドライバーを追うという同様のバトルがトップ10圏内で展開された。しかし、日中の暑さの下ではラップあたり1秒以上存在したP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤ間の性能差は、57周の決勝中に路面温度が3℃下降した夜間の冷涼なコンディション下、大幅に縮小した。トップ6は2ストップ戦略を採用(中にはセーフティーカーに助けられたドライバーもいた)。レッドブルのダニエル・リカルドとセバスチャン・ベッテルは、それぞれ異なる戦略を採り、リカルドは13番グリッドのスタートから4位を、ベッテルは10番グリッドのスタートから6位を獲得した。ベッテルは、ミディアムタイヤを装着してスタートした、わずか2名のドライバー中のひとりだった。火曜日から、各チームは、今シーズン初のインシーズンテストを行う。2014年のレギュレーションにより、各チームは、インシーズンテスト中の1日を、ピレリとともに行うタイヤテスト専用日としなければならない。ケータハムが火曜日に、メルセデスとウィリアムズが水曜日にタイヤテストを行う。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「タイヤ戦略とペース管理が決定的な役割を演じたバーレーンで、素晴らしい大接戦が展開されました。路面温度の下降によって、3ストップから2ストップへ戦略を変更したチームが見られました。レース終盤のセーフティーカー導入時、ドライバーたちは、それぞれ多様なタイヤ装着を行っていました。このような場合はいつもエキサイティングなフィニッシュを迎えます。これから、今シーズン初のインシーズンテストの準備を始めます。最新世代のマシンを使用して将来の開発のためのテスト機会を得ることは非常に有難いことですから、我々はその成果を楽しみにしています」関連:F1バーレーンGP 結果:ルイス・ハミルトンが2連勝