ピレリが、2014年 第2戦 F1マレーシアGPの初日のフリー走行を振り返った。マレーシアGPの2回のフリー走行セッションで、今シーズンのF1タイヤは、49℃に達する路面温度と非常に粗いアスファルトというエクストリームなコンディションを経験した。タイヤの摩耗と熱によるデグラデーションは想定の範囲内にあり、フリー走行2回目における上位7名が0.4秒差の中にひしめいており、接戦の舞台が用意された。
昨年から一新されたP Zeroオレンジ・ハードタイヤが、今シーズン初めて登場した。セパン用に選択されたハードとミディアムタイヤ間の性能差は、現在のところ1.0〜1.2秒で、多くの戦略の選択肢が可能となっている。各チームは、午前中に行われたフリー走行1回目ではハードタイヤのみを使用し、午後のFP2では、ハードとミディアムの組み合わせでレースシミュレーションを行った。今シーズンの新しいルールによって、FP1の最初の30分間に1セットの硬い方のコンパウンドが各ドライバーに追加供給さる。この結果、FP1開始直後から多くの走行が見られた。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「オーストラリア同様、トラック上のマーブルは減少しましたが、FP1では、F1以外のレースによるラバーがトラック上に既に乗っていたことが予想外でした。FP2では路面が大幅にクリーンになり、標準的な路面状況を読むことが可能になりました。ハードとミディアム間の性能差は、ラップあたり1.0〜1.2秒程度です。高温のコンディションが続けば、この性能差は維持されるでしょう。もし温度がわずかに下降すれば、ミディアムタイヤがさらに力を発揮すると思います。しかし、我々はまだマシン開発サイクルの端緒に就いたばかりですので、戦略を構築するにあたっては、今日収集したデータを非常に慎重に分析することが課題となります。マレーシアでは、いつ雨が降っても不思議ではありません。この点は、レースに備えて考慮すべきもうひとつの要素です」