ピレリが、2013年 第15戦 F1日本GPが開催される鈴鹿サーキットでのレースをタイヤメーカーの観点から解説した。鈴鹿は、スリリングなトラックレイアウトと非常に熱狂的なファンの存在によって、F1カレンダーの中で最も人気があるサーキットのひとつ。今年、ピレリは、レンジ中で最も硬い組み合わせであるP Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムを持ち込む。この組み合わせは、名古屋近郊に位置する有名なトラック、鈴鹿のチャレンジングな要求に十分に対応する。
鈴鹿は、130Rやスプーンのような高速コーナーの存在で知られており、これらの高速コーナーは、タイヤの摩耗とデグラデーションに大きな影響を及ぼす。したがって、2〜3回のピットストップが予測される。日本のもうひとつの特性は、非常に変わりやすい天候で、レース週末が豪雨に見舞われることもある。2010年には、豪雨のために予選が日曜日の午前中に延期された。しかし、昨年の決勝は、気温が30℃を超える暑いコンディションの下で行われた。これらは、日本グランプリの予測不能なケースの一例を示している。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「鈴鹿は、シーズン中で最も高いレベルの摩耗とデグラデーションを経験するサーキットのひとつです。その理由は、比較的粗い路面と、何よりもタイヤにかかる大きな荷重の存在です。したがって、我々のタイヤレンジ中で最も硬い組み合わせを選択しました。鈴鹿には、高速コーナーだけではなく、複数のヘビーブレーキングエリアやタイトなコーナーも存在します。鈴鹿は、コーナーが連続する、流れるようなレイアウトのため、横方向の荷重に関して非常に厳しいサーキットですが、トラクションに関してはそれほど厳しくありません。ここ鈴鹿でも戦略が大きな役割を演じます。ソフトとハードを使用した昨年は、2ストップの決勝となりました。そして、鈴鹿は、その高速性のため、ドライバー全員がエンジョイするサーキットです。日本グランプリはスピードに尽きます。ドライバーたちは、我々が今週末用に選択したタイヤを使用して、素晴らしい日本のファンの前でスピードを披露してくれるでしょう」ジャン・アレジ (ピレリ・ブランド・アンバサダー)「日本は私の大好きな国のひとつであり、鈴鹿は私の大好きなサーキットのひとつです」と、アレジはピレリのリリースにおいてそう述べている。鈴鹿は、スパやモンツァにも少し似ていて、ファンタスティックな流れと多くの高速コーナーによって、レースドライバー誰もが本当にスリリングに感じるサーキットです。しかし、それだけではありません。鈴鹿には、とても熱狂的でモータースポーツに詳しい日本のファンが醸し出す素晴らしい雰囲気があります。日本のファンは本当にF1が大好きです! 鈴鹿にはいい思い出がたくさんありますが、ひとつを選ぶとすれば、1994年のフェラーリ在籍時のレースですね。どしゃ降りのコンディションの下、ナイジェル・マンセルと素晴らしいバトルを繰り広げ、最後は表彰台を獲得しました。デーモン・ヒルが優勝したレースです。この種の雨は、日本で時々遭遇する雨で、もうひとつの難しい要素となります。ハードとミディアムは、鈴鹿ではベストな組み合わせだと思います。タイヤには大きな負荷がかかり、摩耗は激しくなります。おそらく、2〜3回のストップになるでしょう。私のレースキャリアでは、予選タイヤから溝つきのタイヤまで、多くの異なるタイヤレギュレーションを経験しました。私は、3ストップまでであればOKだと思います。3回を超えると、ちょっと想定外になりますね。しかし、これまでそのようなことは1度か2度しかありませんので、これまでのピットストップ回数の記録は素晴らしいと思います」