ピエール・ガスリーがモナコGPで失った表彰台を取り戻した。FIAはアルピーヌが提出した「ライト・オブ・レビュー(再審請求)」を認め、レース中に科された2件の5秒タイムペナルティを取り消したことを発表した。これによりガスリーは7位から3位へ順位が修正され、今季初表彰台を獲得。FIAは裁定見直しの理由として、ピットレーン速度の算出に使用された公式計時データに誤りがあり、ガスリーの速度が実際より高く評価されていたことを明らかにした。
ガスリーの表彰台を奪った2件のペナルティモナコGPで9番グリッドからスタートしたガスリーは、セーフティカーや赤旗が絡む波乱のレースを巧みに戦い抜き、終盤にはジョージ・ラッセルのドライブスルーペナルティによって3番手まで浮上した。しかしレース中、ピットレーン速度違反が2度記録されたとして、それぞれ5秒のタイムペナルティを科された。合計10秒の加算によってガスリーはチェッカー後に7位へ降格。表彰台を目前で失う結果となり、レース後には大きな失望を隠せなかった。アルピーヌが新証拠を提出アルピーヌはレース後、この裁定に対してライト・オブ・レビューを申請した。バルセロナ・カタルーニャGP週末が開幕した木曜日に最初の審理が行われ、チームは「新たで重要かつ関連性のある証拠」を提示することに成功。これによりFIAは正式な再審理を認めた。審理資料では、公式計時を担当するFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)も証拠を提出したことが明らかになった。その証拠によれば、F1公式タイミングシステムで使用された距離データに誤りがあり、ガスリー車のピットレーン速度が実際より高く算出されていたという。公式計時データの誤差が判明FIAの決定文書では、ピットレーン速度の算出に使用された距離が不正確であり、10号車の速度を過大評価していたことが確認された。つまり、ガスリーに科された2件の速度違反は、誤った計測データに基づいていたことになる。木曜日に行われた再審理の結果を受け、FIAは金曜日朝に正式決定を発表。2件の5秒ペナルティはともに取り消され、モナコGPの順位も修正された。アルピーヌにとって大きな成果今回の裁定変更により、ガスリーは7位から3位へ復帰。アルピーヌにとっては今季初表彰台を獲得する結果となった。また今回のケースは、F1においてライト・オブ・レビューが成功した数少ない事例の一つとなる。さらに、公式計時システムに関するデータの誤りがレース結果に直接影響を与えた極めて異例のケースとしても注目を集めている。結果として、モナコGPでの表彰台は再びガスリーのものとなり、アルピーヌは重要なチャンピオンシップポイントを取り戻すことになった。