レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスは、スプリント予選はドライバーにもファンにも何の利益ももたらさないと考えている。2021年、F1はスプリント予選を組み込んだ新しいレース週末のフォーマットを3つのイベントでトライアルトして導入。初回はシルバーストンでのF1イギリスGPで行われ、今週末のF1イタリアGPで2回目のトライアルとして実施された。
変更されたフォーマットでは、従来の予選は金曜日に移動し、まずはスプリント予選のグリッドを決定。そして、スプリント予選のレース結果によって、日曜日の決勝のスターティングポジションが決まる。今後、スプリント予選は、スタンドアロンのイベントにするという話もあるが、F1サンパウログGPでの3回目のトライアルが実施されるまで、そのような決定は行われない。スプリント予選を9番手で終えたセルジオ・ペレスは「明日のレースではチャンスがあると思う」とコメント。「8番手スタートで、戦略によって順位を上げる機会が増えるはずだ。もう少し順位を上げておきたかったけど、スタートがあまりよくなくて、追い抜きも厳しかった。今夜はペース向上のためにハードワークに取り組むけど、レースを楽しみにしている」「ストロールとのインシデントについては、行き場が全くなかったので縁石にヒットしてダメージを負わないようにコーナーをカットせざるを得まなかったけど、可能な限りすぐにポジションを戻した」だが、セルジオ・ペレスは、スプリント予選のフォーマットの刷新を強く願っている。「何も起こらなかったし、スプリントレースを行うことのメリットは見当たらない」とセルジオ・ペレスは語り、モンツァでのスプリント予選は「非常に退屈」だったと付け加えた。「ファンにとっても退屈だったと想像がつくし、ドライバーにとっても退屈だった。正直、何ももたらされない」「現時点では、現在のフォーマットでは何ももたらされないと思う」「でも、もちろん、それはショーを改善するために行われたことだし、僕たちはファンが満足しているかどうかを確認していく」セルジオ・ペレスは、モンツァでのスプリント予選が非常に困難であることに気づき、9番手からスタートして、同じ位置でチェッカーを迎え、インパクトを与えるのに苦労した。セルジオ・ペレスは、オーバーテイクに向いていない現世代のF1マシンでは、このようなフォーマットは効果的ではないと語る。「僕たちが抱えている問題は、現在のF1カーにある。実際、オーバーテイクするにはマシン全体で非常に大きなデルタが必要だ」とセルジオ・ペレスは説明する。「それを達成するには、何らかの劣化が必要だ。彼らもおそらく間違った道をたどった考えていると思う。でも、それをどこで試してみるのが良いのかは分からない」「問題は、あまり短すぎて、劣化に見舞われないことだ。ファンはレースでもう少しオーバーテイクを見たいと思うだろうけど、現在のレギュレーションでは何かを手に入れるのは本当に難しい」オーバーテイクの欠如は、F1が2022年に根本的に再設計された次世代F1マシンで対処しようとする問題であり、この段階では、セルジオ・ペレスはスプリントレースがシリーズに「おそらく何かをもたらすことができる」と考えている。