道見ショーン真也が、ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ北米シリーズで日本人初のチャンピオンを獲得した。ランボルギーニの若手育成プロジェクトに抜擢された道見ショーン真也が、ランボルギーニ社の契約ドライバーとして参戦中の「ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ北米シリーズ」の第9戦、第10戦で連続2位入賞を果たし、最終戦を待たずしてシリーズチャンピオンを獲得した。
9月15日〜16日にテキサス州オースティン、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催された「ランボルギーニ・ブランパン北米シリーズ第9戦&第10戦」に、プレステージ・パフォーマンス・レーシングから参戦した道見ショーン真也は、オースティンを目指す機内で体調の異変を感じ、体調管理を慎重にしつつ、レースウィークを迎えた。迎えた予選セッション、体調はいまひとつだったが、第9戦では予選4位、第10戦では予選3位を獲得し、両レースとも2列目からのスタートとなった。第9戦決勝、ポールポジションからトップを維持したハースF1開発ドライバー、サンティノ・・フェルッチに対し、素晴らしいスタートで2番手に続き、前を追う道見ショーン真也だったが、・フェルッチの激しいブロックとラフプレイ寸前の走りに抜くタイミングを見出し切れず、チームも無線で「これ以上危険を冒すな」と道見にポジションキープを指示した。しかしコクピット内の道見はレース中にどんどん体調の悪化を感じ、レース終了後には疲労困憊によって医務室に運ばれ、点滴を投与される状態だった。検査の結果、軽い肺炎症状と診断され、第10戦のレース参加が危ぶまれる状態となった。自身にとって第2の母国ともいえるアメリカでのレースシリーズに初参戦中の道見ショーン真也にとって、この第10戦を含めて残り3戦は、タイトル争いにとって最も重要なレース。最終的にドクターの診察の結果、レース参戦許可を頂くことができた。レース参戦を許された道見ショーン真也は、期待と不安が入り混じる中、第10戦の決勝レースを無事スタートし、見事な集中力を見せて第10戦も2位でチェッカーを受け、最終戦を待たずしてプロ・クラスのタイトルを決定。参戦した10戦中、優勝7回、2位3回で全戦表彰台獲得という、圧倒的な速さと強さを見せた道見ショーン真也の活躍は、アメリカのレース史に刻まれた。道見ショーン真也「本当に今の自分には、嬉しさで言葉が見つかりません。初優勝を飾った時と同じで、言葉に詰まってしまいました。チームの全員に、そして僕のレースキャリアをここまでサポートしてきてくれた皆さんに、家族全員に、そしてスポンサーの皆さんに心から感謝しています。今年1年間、皆がずっと僕を支えてくれました。本当にありがとうございました。昨日のレースはすごく激しく、熱いバトルを楽しめたと思いますが、運悪く体調が急激に悪化しはじめ、発熱して最後まで戦い切れないほどの苦しい状態でした。軽い肺炎症状になっていたそうで、薬を処方してもらい、今日、こうして最後まで頑張り切りました。今年は本当に素晴らしい1年でした。シーズンを通じて最高のマシンを与えてもらえましたし、いい時期にチームに加わり、共に力を合わせて最高の結果を勝ち得ました。2年前、ドラッグレーサーだった祖父が癌で亡くなりました。彼の存在があったからこそ、今の僕があります。彼は僕に、子供の頃からどうやってレーサーになったかとか、昔の武勇伝をよく話してくれました。その偉大な祖父に、今年の僕の1年を捧げます。本当にありがとうございました」