トヨタ、ウィリアムズ、ブルウンGPが2009年マシンに採用するディフューザーのデザインがこの冬のテストの話題となっているが、FIAのマックス・モズレーは、この問題が2009年F1開幕戦でピークに達すとの見方をしている。トヨタ、ウィリアムズ、ブラウンGPのディフューザーの形状に関して、今のところFIAは違法との宣言はしていない。
しかし、上記3チームに対して、ライバルチームが異議を申し立てることが大いに予想され、裁定が下されれば4戦目以降のパフォーマンスに影響を与えることになる。「非常に巧妙なデバイスであり、合法であるとも言えるし、違法であるとも言える。判断は難しくなるだろう」とマックス・モズレーは語る。マックス・モズレーは、ディフューザー問題に関して「詳細な異議」がパリを拠点にするFIAに提出されていることを明らかにしたが、この件をすぐにFIA国際控訴裁判所に託すことを否定した。「このシステムに対して詳細な反対が出る前に、時間があればオーストラリア前にFIAの控訴裁判所に送っていただろう。実際、今週そうすることを考えた。しかし時間がない。そうしてしまうと公平にはならなだろう。この問題はおそらくオーストラリアでピークに達すると思う」「全チームが違法だと同意する可能性もある。そうなればバルセロナからは使えなくなる。しかし合法だと主張するチームが『なぜやめなければならないんだ』と言い、違法だと主張するチームが『なぜ4戦もアドバンテージを失わなければならないんだ』と言い出すかもしれない」「したがって、この問題はスチュワードに委ねられることになるだろう。不利なチームが異議申し立てをするのはほぼ確実だ。そうなると控訴裁判所に持ち込まれて裁定を仰ぐことになる」「これは一筋縄ではいかない。わたしは現時点では偏見を持っていない。どちらにも転びそうだ。しかし誰かが裁定を下さなければならない。幸いそれはわたしの仕事ではない」FIAの最終的な裁定が下されれば、トヨタ、ブラウンGP、ウィリアムズのマシンパフォーマンスに少なからず影響することは必至。また、一部チームが他チームのペナルティを要求することになるので、FTAの団結に対する厳しい試練にもなりかねない。