日本のみならず、世界でもF1放送は有料化の流れが進んでいる。2011年、イギリスの有料放送の『Sky』が『BBC』とレースを分担して放送することを発表。何十年も無料放送が行われていたイギリスの視聴者に衝撃が走った。これにより、イギリスの視聴者数は380万人減の2,860万人となった。
そして今回、イタリアの『Sky Italia』が、2013年からの独占ライブ放送の権利を取得。シーズンの半分は無料の放送局と共有することになっているが、相手はまだ決まっていない。オランダでは、2月初めには有料放送の『Sport1』がF1の放映権を引き継いだことが明らかになり、無料放送を続けてきた『RTL7』が役目を終えることになった。さらにフランスにおいても、1992年からF1の放映権を独占していた『TF1』が放映権を失い、有料放送の『Canal+』が放映権を獲得。RMC Sport によると、契約は3年契約で、『Canal+』は放映権のために年間2,900万ユーロ(約36億円)を支払うことになるという。L'Equipe は、この流れを「F1界における小さな地震だ」と報じた。TF1 の広報部長フレデリック・イベルネルは、放映権を失ったのは単に『Canal+』の方が高い金額を提示したからだったとし、「我々は、採算のとれない法外なスポーツ放映権に投資することはできない」と述べた。現在、日本では全セッションを生中継するのはフジテレビのCS放送。またフジテレビは2012年、地上波でのF1放送を終了し、BSフジに移行して波紋を呼んだ。フジテレビのCS放送の契約は2012年と2013年の2年契約となっている。
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