F1の商業権に関与して42億円もの大金を手にしたとされる銀行家がドイツで逮捕された。F1の商業面は、数年前にCVCキャピタル・パートナーズに売却されるまでバイエルン州立銀行が管理していた。F1に参戦する自動車メーカーがF1の分裂シリーズを立ち上げると脅していた時期、同銀行の役員ゲルハルト・グリボウスキーは、F1パドックでよく知られた存在だった。
報じられるところでは、バイエルン州立銀行がCVCへF1の権利を売却したあと、F1の最高責任者バーニー・エクレストンが再びF1の支配権を取り戻すために、ゲルハルト・グリボウスキーが協力していたという。Sueddeutsche Zeitung は、ゲルハルト・グリボウスキーがバーニー・エクレストンに協力した謝礼として5,000万ドル(約41億6,000万円)を受け取った可能性があると報じた。今回の報道は、ゲルハルド・グリボウスキーがオーストリアで『Sonnenschein Privatstiftung』という慈善団体を設立したため、どのように資金が調達されたのかとの噂から出てきた。ドイツのメディアによると、Sueddeutsche Zeitung が資金についてゲルハルト・グリボウスキーに質問したが「納得できる説明」は得られなかったと報じている。ゲルハルト・グリボウスキーは、慈善団体設立の資金を収入として申告していなかったため、脱税などの容疑で検察から尋問を受けていた。