オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、ブラジルGP後に出演したポッドキャストで、チームメイトのランド・ノリスとの関係性について語った。両者は2025年シーズンを通じて熾烈なタイトル争いを繰り広げているが、ピアストリは「関係に亀裂はない」と強調した。シーズン残り3戦、ノリスが390ポイントで首位、ピアストリが366ポイントで2番手。タイトル初戴冠がかかる緊張感の中でも、二人のワーキングリレーションは保たれているという。
ピアストリ「むしろ関係は良くなっている」ピアストリは『Beyond The Grid』で次のように語った。「関係はまったく同じだと思うし、正直なところこれまでよりも良くなっていると思う。3年目のチームメイトだから、互いのことをより深く知るようになっている。そういう意味では、これまでよりも良い状態にあると言える」「僕らは“オン・トラックで起きたことはオン・トラックに留める”タイプの人間だ。短い感情の揺れはあるかもしれないけど、時間が経てば鎮まるし、そこで引きずることはない」「チームに最善を尽くすという姿勢は変わらないし、チームに求めるものも大体同じだ。もちろん好むセットアップや強み・弱みは互いに微妙に違うけれど、全体像としては何も変わっていない」中盤戦でも「関係は変わらない」と強調今季中盤のオランダGP前にも、ピアストリはノリスとの関係性について次のように語っていた。「今年は競争環境が違うのは確かだけど、僕らの関係はほとんど同じだ。チームのための働き方も、クルマに求めるものも変わらない。僕たちはこのチームと長く成功したいという思いがあるし、それは互いに共通している」ここまでの戦績とタイトル争いの構図ノリスはここまで 6回のポールポジションと17回の表彰台 を獲得しており、ピアストリは 5回のポール、14回の表彰台 と僅差で追っている。残り83ポイントが争われる中、アブダビ決戦までタイトル争いは続く見通しだ。“マクラーレン内部の空気”はどうなっているのか今回の発言から読み取れるのは、両者ともに「内部対立の否定」を強く打ち出している点だ。■ ピアストリは「関係は良くなっている」と強調■ ノリスも週末ごとのコメントで「モメていない」と再三言及■ マクラーレンは2人の協力関係を維持しタイトルを狙う構図タイトル争いが接戦になると、どのチームでも「内部対立」や「優遇・不満」などの憶測が出る。しかし、ピアストリは「ミスを指摘される必要はない、自分で分かっている」と語るなど、精神的負荷との向き合い方も冷静だ。ただし、近5戦の戦績ではノリス側に勢いがあり、ピアストリはややリズムを落としている。競争が激化すれば“短期的な感情の揺れ”は避けられないが、両者がそれを引きずらない性格であることは、チーム全体の戦闘力維持にプラスとなる。今後に向けてマクラーレンはダブルタイトルを狙える位置にあり、両ドライバーの協力関係は極めて重要だ。今後のラスベガス、カタール、アブダビの3連戦で、二人が本当の意味で「関係を保ったまま」戦い抜けるかが、タイトルの行方を大きく左右する。