ニスモは、FIA GT3規定のNissan GT-R NISMO GT3エボルーションモデルをシェイクダウンしたと発表した。4月11日、12日の2日間にわたって富士スピードウェイで行われたテストには、開発ドライバーの柳田真孝とミハエル・クルムに加え、今年SUPER GTのGT300クラスに現行モデルのNissan GT-R NISMO GT3で参戦している高星明誠が参加した。
初日は雨のため、機能チェックを行うだけにとどめたが、晴天に恵まれた2日目は順調に周回を重ね、約600㎞を走行した。初期トラブルはあったものの大きな不具合はなく、ドライバーをはじめチームも好感触を得て1回目のテストを終えた。今後も日本や欧州を含むテストを通じて車両をさらに開発していく。ニスモとMOTULは、SUPER GTやブランパンGTシリーズ等において長年にわたって技術面も含んだパートナーシップ関係にあるが、本プロジェクトにおいても開発連携を進めていく。柳田真孝(開発ドライバー)「まだ何もセットアップしていない、走り始めの素の状態で、コーナリング中にフロントが素直に入ってくれる良いフィーリングだったので、とても驚いたと同時にポテシャルの高さを感じました。まだ動きにピーキーなところがあり、扱いにくい部分もあるので、良い部分を引き伸ばしながらも、ロードカーと同じように誰でも速く走らせる事の出来るマシンに仕上げていきたいと思います。開発チームは僕がSUPER GTで一緒にレースをしたメンバーですし、また皆と一緒に速くて強いGT-Rを作っていきます」ミハエル・クルム(開発ドライバー)「エボルーション車は、開発初期段階にもかかわらずシステムがきちんと作動し、車両としてのポテンシャルも高く、とても満足しています。この車両は、ドライビングスタイルの異なる様々なドライバーが世界各地で運転することになるので、クルマを安全にそして速く走らせることができるようにしていきたいと思います。今後のテストも楽しみです」石川裕造(ニスモ開発担当常務執行役員)「今回はシェイクダウンでしたので、機能チェックがメインで、セッティングやタイムアタックなどの段階ではありませんが、ドライバーのコメントや走行データからも狙ったポテンシャルがありそうな感触を得ました。2012年の発表以来、Nissan GT-R NISMO GT3は世界各地のGT3レースに参戦してきました。開発完了まで、まだ道のりは長いですが、これまで蓄積してきたデータを活かして、競争力の高い、お客様に選んでいただけるような車両に仕上げたいと思います」
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