武藤英紀は、インディカー第5戦をリタイアで終えた。4番手からスタートした武藤英紀は、ダウンフォースを少なくするセッティングだったためにレース序盤は順位を落としたが、レースが安定してくるとスピードを上げ、ポジションを上げていった。レースの折り返し点を越えた後の122周目、フルコースコーション中にほぼ全車がピットストップを行うと、武藤のポジションは6位から4位へ上がった。その後、燃費のよかったカストロネベスが武藤の前へと出たため、武藤は5位につけて、表彰台を狙える位置でレース終盤を迎えた。
しかし、186周目のリスタートで武藤は佐藤琢磨と接触。2台はフロントストレートでクラッシュし、そろってリタイアとなった。アクシデントが起きたのは、武藤の前を走っていたルーキーのシモーナ・デ・シルベストロ(HVM Racing)が、武藤の側へとラインを寄せてきたからだった。武藤としては接触しないよう同じくアウトへラインを膨らませるしかなく、さらにアウト側にいた佐藤とぶつかってしまった。武藤英紀 (23位)「佐藤選手がアウト側にいましたが、イン側の周回遅れのオレンジ色のマシンが外側に膨らんできたために自分は行き場がなくなってしまい、佐藤選手とぶつかってしまいました。今日の我々はとてもいいレースを戦えていました。Ganassiの2台にはかないませんでしたが、終始、4、5番手を走り、カナーンやペンスキー勢と互角の戦いができ、トップグループで戦う力を持っていることを示すことができました。それだけにリタイアは本当に残念な結果です。残り14周でのリスタートで、自分としてはカナーンをパスすることは可能と考えていました。アクシデントという結果にはなりましたが、レースの内容はよかったので、次のインディ500に向けてチームの士気は大きく上がったと思います」
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