メルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフは、ルイス・ハミルトンがブラッド・ピットに「F1ドライバーを演じるには年を取りすぎている」と冗談交じりに言ったところ、ピットが「ご機嫌を損ねた」ことを明かした。61歳のピットは、映画『F1/エフワン』でソニー・ヘイズという元F1ドライバーを演じ、低迷するAPXGPチームと新人ジョシュア・ピアース(ダムソン・イドリス演)を導く役を務めた。
この作品はApple Original Filmsが製作し、7度のワールドチャンピオンであるハミルトンもプロデューサーとして企画初期段階から関与している。ヴォルフは、ハミルトンがピットの年齢設定に懸念を示したことで脚本の一部が書き直されたと明かした。Autosport Business Exchange New Yorkでの講演でヴォルフはこう語った。「ジョー・コシンスキー(監督)とジェリー・ブラッカイマー(プロデューサー)、ルイス、ブラッド、そして私と妻のスージーで、オックスフォードの自宅で夕食をしたんだ。玄関のドアが開いて、ブラッド・ピットが『招待してくれてありがとう』と言って立っていたのは、少し現実離れした光景だった」当初の脚本では、ピット演じるキャラクターが現役ドライバーとしてタイトル争いをする設定だったが、ハミルトンが「それは現実的じゃない。年を取りすぎている」と指摘。これに対しピットは「まだ自分は現役のF1ドライバーを演じられる年齢だ」と不満を漏らしたという。「最終的に脚本を上手く修正して、非常に説得力のある設定になった。彼の役柄は実にリアルだった」とヴォルフは振り返った。ヴォルフはまた、映画の興行的成功にも言及した。『F1/エフワン』は批評家からは賛否が分かれたものの、世界興収は5億6,000万ドルを突破し、2025年夏公開映画で最大のヒット作となった。ピット自身のキャリアでも最高の興行収入を記録している。「モナコGPの週末にプレミア上映が行われ、我々F1関係者全員で鑑賞した。誰も不満を言う者はいなかった。単純にエンターテインメントとして素晴らしかったし、映画が生み出した収益も驚異的だった」とヴォルフは語った。Source: Autosport Business Exchange New York
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