Monster Energy Yamaha MotoGPが4位と5位獲得Monster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシがシュペールベルク・サーキットで大健闘。グリッド10番手から6つ上げて4位を獲得した。チームメイトのマーベリック・ビニャーレスは序盤でやや遅れたものの懸命の挽回で取り返し、ロッシに続く5位でチェッカーを受けている。
スタート直後の激しいポジションの奪い合いを巧みにすり抜け、10番手から7番手へ上がったロッシ。1ラップ目を終えたところでビニャーレスをパスし、同じラップでA・リンス(スズキ)もとらえて5番手に浮上した。さらに3ラップ目にはファステスト・ラップを記録するなど、上位陣から離されまいと懸命にペースを上げてゆく。そしてトップ3台から遅れがちになるJ・ミラー(ドゥカティ)との差を詰めるとパスのチャンスを窺いながらついて行ったが、8ラップ目、第9コーナーでミラーが転倒したため自動的に4番手に浮上した。いよいよ次のターゲットは表彰台。しかし3番手を走るファビオ・クアルタラロとはペースが同等で、なかなか差が縮まらない。そのうちに後方からビニャーレスが追い上げてきたため、ロッシは目標を4番手キープに切り替えてゴールを目指し、トップから7.719秒差の4位でチェッカーを受けた。一方、自己通算150回目となるグランプリをグリッド4番手からスタートしたビニャーレス。オープニングラップ序盤の混戦のなかで6番手に後退し、2ラップ目にロッシに抜かれたあとはリンスの後方につけることとなった。何とかロッシについていきたいビニャーレスは、6ラップ目にようやくリンスをパスすると追撃を開始。すでにロッシとの差は2.1秒まで開いていたが、リンスのプレッシャーを背後に感じながらもペースを上げ、1分24秒台中盤から後半で周回を続けて少しずつ差を詰めていった。そしてついには0.3秒差まで近づいたものの、仕掛けるまでには詰め切れず、そのまま5位でチェッカーを受けた。トップとの差は8.674秒だった。この結果、シリーズポイントではロッシが再びビニャーレスを上回りランキング4位に浮上。ビニャーレスが1ポイント差のランキング5位となっている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位をキープ。Monster Energy Yamaha MotoGPもチーム・ランキング3位をキープしている。クアルタラロが今季3度目の表彰台獲得PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロが今季3度目となる表彰台を獲得。序盤でレースをリードし、3位でチェッカーを受けた。チームメイトのフランコ・モルビデリもトップ10を維持する健闘を見せている。自分自身、予期していなかったフロントローからスタートし、絶好の飛び出しで序盤をリードしたクアルタラロ。2台に先行を許したあとはタイヤの消耗を抑えながら最後まで安定した走りを続け、今季3度目の表彰台に上った。一方のモルビデリは、ウイーク中、悩み続けたコーナー進入での問題を解決しきれず決勝でも苦戦したが、遅れを最小限におさえる10位でチェッカー。次回に希望をつないだ。次戦、第12戦イギリスGPは8月23日(金)にフリープラクティスがスタート、25日に決勝が行われる。Monster Energy Yamaha MotoGPバレンティーノ・ロッシ(4位)「ウイークを順調に過ごし、4位という好成績を獲得することができました。データ上では、ここスピールベルグではもっと苦戦するはずでしたが、ウイーク初日の金曜日の朝からすでに、私たちはこれまでの数年とは違って好調を感じていたのです。決勝は10番グリッドからのスタートでしたが、最初に何台かパスしたことで、その後は良い戦いができました。残念ながら前の3台には届きませんでしたが、4位も決して悪くない結果だと思っています。マーベリックとリンスが差を詰めてきましたが、何とか抑え切ることができて良かったです」マーベリック・ビニャーレス(5位)「スタートは良かったのですが、第3コーナーでジャック・ミラーと絡んで、一緒にわずかにはらんでしまいました。これでライバルたちのためにドアを開けてしまい、その間に大勢に抜かれてしまったのです。セッティングでは、ホイールスピンを軽減するために他のライダーたちとはまったく異なるものを採用していたのですが、コース・コンディションが昨日と変わったため、マシンの反応も変化していました。ベストの選択だったとは思っていませんが、いくつかの問題を解決してくれるものと考えていました。タイヤをかなり消耗して早々にグリップを使い切ったような状態でしたが、それでも去年と比べれば格段に良くなり、5位を獲得することができたので満足しています。私たちにとって今回のレースはトライアル・ランであり、これからまたハードワークを続けてスピードアップを追求していきます。次のシルバーストンは大好きなコースなので、ブルノやスピールベルグでの出来事を気にし過ぎずに、100%楽しみたいです」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「このコースはオーバーテイクが非常に難しいため、好スタートが必須であることは以前から予測していました。1ラップ目を終えた時点でバレンティーノとマーベリックがどこにいるかということが、レース結果にほぼ直接的に結びつくのです。バレンティーノは絶好のスタートを切り、ウイーク中に決勝用セッティングに専念してきたことも功を奏し、とくに序盤で6つ順位を上げて4番手まで上がることができたことが大きかったと思います。マーベリックはオープニングラップでやや遅れ、懸命に挽回して5番手まで上がったものの、やはり始めに貴重な時間を費やしてしまったことで表彰台争いに加わることができませんでした。それでも、去年と比べると私たちは12秒も速くなっています。これは非常に評価できる要素です。5位までに3台のヤマハが入ったことで、我々の進化を証明できたと思います。次のシルバーストンで、さらにもう一歩、前へ進めるよう努力を続けます」PETRONAS Yamaha Sepan Racing Teamファビオ・クアルタラロ(3位)「このサーキットで表彰台に上れるなどとは、まったく考えていませんでした。でもフロントローから絶好のスタートで飛び出したあと、マルク(マルケス/ホンダ)とアンドレア(ドビツィオーゾ/ドゥカティ)がわずかにはらむ間にトップに出ることができました。そのまま5ラップにわたってレースをリードしていたときが一番、大変でした。ソフト・コンパウンドは賭けでしたが、このレースのなかでたくさんのことを学...
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