MotoGP アルゼンチンGPのフリープラクティス初日をMovistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスが、リードした。バレンティーノ・ロッシはフィーリングがつかめず16番手となった。明日は雨が予想されていることから、マーベリック・ビニャーレスはQ2へストレートで出場となるトップ10入りに照準を絞りフリープラクティスの第1セッション、第2セッションともにトップタイムをマークした。
一方、自己通算350回目のグランプリ出場となるバレンティーノ・ロッシは厳しい展開を強いられて16番手に留まった。マーベリック・ビニャーレスは昨日の記者会見で予言した通り、セッション開始早々から好調ぶりを発揮し、1分40秒796まで短縮して順位を上げた。第1セッションの後半は、ハードコンパウンドのリアタイヤを装着していつものように5ラップ走行し、何度もタイムを更新。この結果、2番手以下に0.206秒の差をつけ、1分40秒356のベストタイムでトップを獲得した。フロント、リアともにハードコンパウンドを装着してスタートした午後からの第2セッションでも引き続き好調な走りで、わずか7ラップで2番手へ浮上した。すべてのライダーがハードタイヤのテストを終了し、ソフトコンパウンドに切り替えると、ビニャーレスは一旦、順位を下げたものの、1分39秒477を記録し、第2セッション、総合ともにトップを獲得して初日を終了した。一方のバレンティーノ・ロッシは、ビニャーレスとは異なる作戦でセッションに挑んだ。前半をマシンセッティングに費やし、終盤はでソフトタイヤを装着してタイムアタックを行った。1分41秒311まで短縮して一時は7番手へ上がったが、その後、ライバルたちがペースを上げたため16番手へ後退。第2セッションは早々にピットを離れてハードコンパウンドのリアタイヤをテスト。流れるようなコーナーからハードな加速が要求されるコースに合わせ、マシンを仕上げることを目標とした。そして、セッション後半になってから再びタイムアタックを開始。少しずつペースを上げると第1セッションのベストタイムを0.8秒近く更新する1分40秒531を記録したが、順位を上げることはできなかった。Monster Yamaha Tech3のジョナス・フォルガーとヨハン・ザルコはフリープラクティス初日から好調ぶりを発揮した。フォルガーは第1セッションで4番手を獲得し、第2セッションでは3番手に0.277秒差と迫る好タイムを記録。この結果、ルーキーでは最速の総合8番手で初日を終えた。一方、チームメイトのザルコは、第1セッションでトップに0.218秒差で3番手を獲得。第2セッションも順調にプッシュを続けたが、ラップタイムではフォルガーに0.183秒遅れて総合12番手となった。Movistar Yamaha MotoGPマーベリック・ビニャーレス(フリー走行トップ/1分39秒477)「気分は上々。走りは絶好調で、僕自身の体調もとてもいいんです。マシンについてはベーシックなセッティングを使用し、1ラップ目からとても気持ちよく乗ることができました。走るたびにどんどん進化していることを感じました。課題もまだあるけれど、すでに素晴らしいスピードが出ているので満足しています。決勝でリアにハードコンパウンドをチョイスすることがあるかどうかは、まだわかりません。現時点で少しホイールスピンが出ているので何とも言えないんです。明日もやることがたくさんあるので、その状況を見てから判断することになりそうです」バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合16番手/1分40秒531)「カタールの決勝のときのような良いフィーリングをつかみたいと思っているけれど、今のところはプラクティスセッションやテストのときの状態に似ています。コーナーの進入速度をもっと上げたいのに、どうしても順調に行きません。結局、全体では約1秒も遅れてしまっています。そのことよりも、速いライダーが大勢いて、皆がとても接近していることが問題です。だから僕らとしては、まずマシンのフィーリングを向上させ、セッティングをしっかり煮詰めることが重要なんです。あとは明日のフリープラクティス第3セッションがドライになってくれることを祈るばかり。何としてもトップ10に入れるようがんばります!」マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)「決して外すことのできないハード・リアタイヤでの走行も含め、今日はとてもたくさんの仕事をこなしました。路面コンディションが去年より良くなっていたので、マシンセッティングを予定通りにスタートすることができたことが良かったと思います。マーベリックにはこのコースが合っているようで、速さと安定性をキープして好タイムを記録しました。課題はまだ残っていますが、初日にしてすでに、非常にうまく乗れています。バレンティーノも第1セッション、第2セッションともに懸命に取り組み、マシンのハンドリングがスムースになってきました。このようにハンドリング性能については解決策を見つけることができたが、その結果としてリアのグリップ不足に悩まされることになりました。こうした問題に対応すべく、これからまた作業を続け、明日のフリープラクティス第3 セッションで挽回を狙いたいです。それでも依然として天気の問題が残るが、少なくとも明日の午前中だけでも晴れてくれることを願っています。そうなれば午後からの重要な激戦に備えることができるでしょう」Monster Yamaha Tech3ジョナス・フォルガー(フリー走行総合8番手/1分40秒157)「MotoGPバイクで初めてこのコースを走ったが、その意味ではとても順調だったと思います。路面のグリップ・レベルがあまり高くなかったので、電子制御システムとパワー・デリバリーに十分に注意をはらい、また、タイヤについてもいろいろ試すことがありました。一日を終えて総合8番手。ルーキーではトップということなので、今日の結果には満足しています。第1セクションであまり伸びなかったので、ここは改善の余地が多く残っていると思います。路面がとてもバンピーで、とくに第1コーナーと第2コーナーでは今日も転倒車が多かったので、注意しながら走行します。今晩、データを分析して、もっと速くなる方法を見つけたいです。そして明日、その成果を発揮できるようがんばります!」ヨハン・ザルコ(フリー走行総合12番手/1分40秒340)「総合的に見て、今日は両セッションとも順調だったので満足しています。仕事が予定通りに運び、一歩ずつコンスタントに前進することができたことが最も重要だと思っています。走行中のリズムも良かったし、マシンのフィーリングも上々。ただ...