ル・マンサーキットで行われた土曜日の予選は、この地方では珍しくない雨が降ったり止んだりの典型的なコンディションの1日となり、チームスズキエクスターは困難を強いられる。金曜のドライコンディションでトップ10から外れていたふたりのライダーは、予選でのリカバーに向けて気合を入れてセッションに望むも、トリッキーな路面コンディションに翻弄され、揃ってタフな1日となった。
ルーキーのジョアン・ミルはGSX-RRで初のウェット走行を経験。FP3では一度転倒もあったがライダーに怪我はなく、周回を重ねて雨のフィーリングを習得することに集中。一方、チームメイトのアレックス・リンスはこのセッションを4番手で終えて好調な滑り出しを見せ、午後のFP4でも5番手につける。Q1セッションは雨がほぼ上がった状況でスタートしたが、路面は水分を含んで完全にドライではなく、タイヤ選択が極めて難しい状況に。リンス、ミルはそれぞれウェットタイヤでセッションをスタートするが、路面が乾き始め、2度目のピットアウトではタイヤをスリックに履き替えてタイムアタック。滑りやすい路面に細心の注意を払って慎重にタイムアタックするも、タイムは思うように伸びず、リンスはQ1を9番手で終え、決勝グリッドは19番手。またミルはQ1でリンスの1ポジション上の8番手で締めくくり、決勝グリッドは18番手となった。ダビデ・ブリビオ チームマネージャー「残念ながら今日のQ1は我々の期待通りには進みませんでした。路面が非常に 微妙な状況で、とにかく限られた短い時間の中でタイヤ選択をいかにうまく行うかが鍵となったのですが、そこを誤ってしまいました。ふたり共グリッドがかなり後方になり、決勝はドライでもウェットでも厳しいレースになると思いますが、とにかく諦めずに1ポイントでも多く獲得できるよう努力します。」ジョアン・ミル「今日午前のFP3は自分にとってMotoGPクラスで初めてのウェットコンディションだったんだけど、かなり良い感じで乗れたんだ。Q1では雨が降ったり止んだりで、スリックとウェットのタイヤを履くタイミングが悪かったせいでうまくタイムアタックができなかったけど、全体的にフィーリングは悪くないよ。今日みたいなコンディションで戦略をまとめるのは大変だったけど、いずれにしても良いペースで走れていると思う。決勝はできればドライなのを望むけど、いずれにしても順位を少しでも挽回できるように頑張るよ。」アレックス・リンス「予選は路面のコンディションがかなり微妙な状況だったから、セッションをどう組み立てるかの戦略を立てるのが難しかったよ。僕はウェットタイヤでスタートしたんだけど、雨が降り出してしまってプッシュできなかった。一度ピットインしてスリックタイヤでピットアウトしたんだけど、予選時間が短くてきっちりタイムアタックができなかった。決勝グリッドはほぼ最終列という結果になってしまったけど、とにかくどんなコンディションであっても、ひとりでも多くのライダーをオーバーテイクするのみさ。」
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