熱狂的スペイン人ファンがスタンドを埋めたサーキット・デ・へレス−アンヘル・ニエトで行われたMotoGP スペインGP予選は、各メーカーのMotoGPライダー達が僅差で予選順位を争い、決勝さながらの興奮に包まれた。ストレートトップ10入りを賭けて走行する午前のFP3では、アンドレア・イアンノーネがマシンセットアップに終始セッションを費やしつつも、ハイペースを維持し、1'37.989の3番手タイムをマークして、アメリカズGPに続く好調ぶりをアピール。
初日の走行ではあまりタイムアップを図れず、苦戦気味だったアレックス・リンスも、FP3で大きくジャンプアップし、1分38秒台に入れトップ10入りして揃ってストレートQ2入りを果たした。FP4ではイアンノーネが1'38.444、リンスが1'38.820で、セッションのトップ2をチームスズキエクスターライダーがマーク。チームメイト同士で1番手、2番手を記録するのは、2015年カタルニアGP以来となった。決勝グリッドを決めるQ2では、イアンノーネがフロントミディアム、リアソフト、リンスはフロントハード、リアミディアムというコンビネーションでコースイン。イアンノーネはセッション開始早々に1'37.987を叩き出してトップにつけ、その後間もなくリンスも3番手にジャンプアップ。2度目のピットアウトで最後のタイムアタックを終え、リンス6番手、イアンノーネ7番手で、それぞれ決勝グリッド3列目、4列目という結果でセッションを終了した。どちらのライダーもトップからわずかコンマ3秒遅れという僅差だった。アレックス・リンス「昨日は色々とセットアップを試し、今日はベストのセットアップでタイムアタックすることができ、チーム皆でとても良い仕事ができたと思っているよ。ラップタイムは皆ほぼ同じようなものだから、明日のレースは大接戦になって、きっと面白くなるだろうね。チームも僕も良いコンディションだし、マシンのセットアップもまとまっているから、あとは決勝で全てを出し切るのみさ。」アンドレア・イアンノーネ「昨日からものすごく大きく進展したというわけじゃないけど、確実にステップアップはできているし、マシンのフィーリングも悪くない。残念ながら予選は思っていた位置には届かなかったけど、本当に皆僅差で、すごい予選結果だったね。僕らはペースもいいし、とてもポジティブな状態だと思うから、とにかく決勝ではベストを尽くすよ。明日のレースはどのメーカーも入り混じっての大混戦となって、きっと最高にエキサイティングな1戦になるのではないかな。」ダビデ・ブリビオ チームマネージャー「今日はアンドレアが常に攻めの走りをみせてくれましたし、FP4ではトップタイムを刻むこともでき、全体的にポジティブな1日だったと言えるでしょう。アンドレアの予選ポジションは3列目7番手でしたが、トップとは本当に僅差ですし、ペースもかなり安定しているので、明日の決勝も前戦同様、強いパフォーマンスをみせてくれると期待しています。アレックスは初日に少し苦戦気味だったのですが、FP3でセットアップがうまくまとまってきてトップ10入りし、予選もうまく運ぶことができました。予選ポジションがもう少し上だったら文句なしでしたが、ふたりとも決勝では予選以上の結果を残してくれると思っています。」
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