ヨーロッパラウンド第1戦目のMotoGP スペインGPは、イアンノーネがQP2で1分38秒744をマークし、2列目5番手グリッドを獲得。テストライダーの津田拓也も、グリッドこそ最後位ではあったものの、初参戦とは思えない堂々とした走りで、予選では好タイムを記録した。いくつかの問題を抱えたまま初日を終えたイアンノーネは、セッティングを変更して2日目の走行に挑んだ。
午前の走行ではかなりの好感触を得たものの、トップ10タイムには僅かに及ばず、ストレートQ2入りのチャンスを逃す。しかし予選ではラップを重ねる毎にフィーリングが良くなり、予選終盤に5番手へと大きくジャンプアップ。明日の決勝に大きな期待が掛かる。アメリカズGPフリー走行中に負傷し、休養中のアレックス・リンスの代役でMotoGP初参戦のチャンスを得た津田拓也は、毎セッション大きな進歩を見せるとともに、エンジニアに貴重なデータを数多く提供。明日はチームスズキエクスターで、MotoGP初の決勝を迎える。アンドレア・イアンノーネ「今週末はなかなかうまく事が運ばず、どうなっちゃうのかと思っていたので、それを考えれば、今日の予選は上出来だったと思うよ。昨日は全く良いフィーリングを得られなかったのだけど、セッティングの方向性がうまくいき、今日は納得の走りができたしね。限られた時間の中で、問題を解決すべく頑張ってくれたチームに本当に感謝しているし、このチーム力が、僕らの強さだと思っているんだ。開幕からの3戦、決してレースペースは悪くなかったけど、後方から追い上げをしなくちゃならなかったことが大きなディスアドバンテージだった。今回は2列目からスタートできるので、決勝に期待したいね。トップ3のライダー達はかなりペースが速そうだけど、僕も負けずに頑張るよ。」津田 拓也「MotoGPでソフトタイヤを履いて予選のタイムアタックを行うということ自体が初めてだったので、どこまで攻めて良いのか限界がわからず、1周1周確かめながら少しずつ攻めていった感じでした。まだまだ行けるな・・・と思ったところで時間切れになってしまって残念ではありましたが、今までのテストでは経験できなかったことを新たに経験できたことはとても良かったと思います。こんなに攻めてもマシンがしっかり反応してくれるのだということに驚きましたし、どのライダーもセッション中は常に全開で、本当に速く、多くのことを学びました。もう少し時間があればまだタイムを詰めることができたと思うので、それが残念ですが、明日のレースではさらに皆の走りを見て勉強を続けつつ、ひとりでも多くのライダーを抜いて、少しでもポジションアップできればと思っています。今回のレース参戦の経験は、必ず今後の開発に大きく活かせるでしょう。」ダビデ・ブリビオ (チームマネージャー)「アンドレアは、昨日から一転してポジティブになり、本当に良かったと思っています。やっと彼本来の走りができるようになり、攻められるようになったことが何よりも嬉しいですね。昨日問題を抱えていた電子制御に関しても、今日はかなり良くなったようですし、とにかくエンジニア達の努力に感謝しています。2列目からスタートできれば、十分チャンスがあるでしょう。明日のウォームアップで最後の調整をし、アンドレアがより自信を得ることができれば、決勝ではトップグループについて行ってくれると信じています。アレックスの代役で起用した津田も、この週末、本当に素晴らしい仕事をしてくれています。予選タイムも決して引けを取らないものでしたし、毎セッション大きくステップアップしています。明日は彼にとって、人生初のMotoGPレースなので、とにかく楽しんでもらいたいですね。」
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