2019年のMotoGP 第7戦カタルニアGPのフリー走行は、前戦イタリアでベストリザルトの5位でフィニッシュした中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、今大会も好調をキープし、初日3番手と絶好のスタートを切った。午前中は雲の多い天候となり、一時、小雨がぱらつく時間帯もあったが、午後は青空が広がる絶好のコンディションとなった。しかし、朝方に降った雨の影響で路面コンディションが悪く、思うようにタイムは伸びない。
その中で中上貴晶は、FP1で5番手と好調なスタートを切ると、FP2では3番手に浮上。昨年7月のドイツGPの初日7番手をしのぐ好リザルトで初日を終えた。前戦イタリアGPとほとんど同じセッティングで走り出したという中上貴晶は、路面コンディションの変化に合わせてセッティングをアジャスト、着実にタイムを更新した。2日目のフリー走行では、4戦連続となるダイレクトでのQ2進出を目指し、これまでのベストグリッドとなっている第5戦フランスGPの7番グリッド以上の記録更新を目指す。ホームグランプリを迎えたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、FP1、FP2ともにタイヤテストに集中した。FP1では、前後ともにソフトとミディアム、FP2では、前後ソフトで周回を重ね、最後にフロントにハード、リアにミディアムを装着して周回を重ねた。ベストタイムはFP1でマークしたもので、このタイムで総合9番手。2日目のFP3では引き続きタイヤテストに集中、予選では3戦連続今季5回目のポールポジション獲得に挑む。今季2回目の表彰台と今季初優勝に闘志を燃やすカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)もタイヤテストに集中、FP1ではフロントにソフト、リアにミディアムを装着して連続周回を重ねて11番手。FP2では、フロントにソフトとミディアム、リアにソフトとハードをトライして、総合で10番手だった。今年は開幕戦カタールGPで3位表彰台に立つも、それからは、思うような結果を残せずフラストレーションをためるレースが続いている。昨年は表彰台まであと一歩の4位。明日の予選では今季2回目のフロントロー、そして決勝では、今季2回目の表彰台獲得に挑む。昨年の大会を制しているホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)は、FP1、FP2ともに積極的に周回を重ねて総合14番手だった。今大会は、コーナリング時のホールド性を高め、ブレーキングで身体を安定させるストッパーをタンクカバーにとりつけ、初日のフリー走行ではその効果を確認した。中上貴晶(3番手)「初日3番手というリザルトはすごくハッピーです。そしてHondaでトップタイムをマークしたというのも、うれしいサプライズとなりました。今日の結果には、すごく満足しています。しかし、今日は路面コンディションが悪く、昨年と比べてラップタイムが思うように伸びませんでした。FP1ではグリップに苦戦しました。そのときは自分だけの問題かと思ったのですが、全体的にタイムは悪く5番手でした。FP2では、セッション開始直前に小雨が降ったので、最初のうちに一度タイムを出しておこうと思いました。最終的に3番手でしたが、さらに自信を獲得する一日となりました。明日、明後日は、グリップが上がっていくだろう路面コンディションにセッティングを合わせていくことが最大の課題になります。いずれにしても、今日のリザルトが、あまりプレッシャーにならないように明日は伸び伸びと走りたいです。そして、がんばってくれているスタッフにいいグリッド、決勝結果をプレゼントしたいです。明日の予選では、チャンスがあればフロントローを狙いたいです。今まで2列目にいきたくても3列目がやっとでした。まずは2列目に並ぶことに全力を注ぎます」マルク・マルケス(MotoGP 9番手)「今日はそれほど悪くありませんでした。タイヤを理解するために、前回のグランプリから少し戦略を変えなければいけませんでした。FP2のタイムを見ると、トップと離れているようですが、たくさん仕事をこなすことができました。いろいろなタイヤにトライしたり、セットアップをいくつか変えることができました。本来のポジションではありませんが、内容は悪くはありませんでした。今日、経験した状況と集めることができたデータに満足しています」カル・クラッチロー(MotoGP 10番手)「今日はあまりいい日ではありませんでした。明日に向けてもっと前進しなければなりません。残念ながら高速コーナーの旋回性が悪く、フィーリングもよくありませんでした。そのエリアで苦戦し、タイムをロスしています。昨年の大会でのスピードも、レース終盤のペースも覚えています。マシンのセッティングは昨年と同じですが、シャシーが違います。今日は思ったように機能しませんでした」ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 14番手)「とても滑りやすく、ベストな路面コンディションではありませんでした。そのため、ラップタイムは、それほど速くありませんでした。FP2では多くのライダーが新品のソフトタイヤは使いました。しかし、明日の方が重要なので今日は使いませんでした。今日は新しいパーツを試すことができました。トップとのギャップを縮めるのに役立つことを願っています」
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