MotoGP 第2戦アルゼンチンGPが、4月6日(金)~8日(日)までの3日間、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの北東約1,200kmに位置する、アウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われる。当地での開催は今年で5回目となる。テルマス・デ・リオ・オンドは、サンティアゴ・デル・エステロ州の州都サンティアゴ・デル・エステロから約65kmに位置し、温泉が出ることから、アルゼンチン国内ではスパリゾート地として知られている。また、このサーキットからはアンデス山脈の雄大な景色を望むことができる。
アウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドが完成したのは2008年。その後、2013年に大幅な改修が行われ、同年8月には初の世界選手権となる世界ツーリングカー選手権(WTCC)が開催された。ロードレース世界選手権は、14年4月が初開催。決勝日は5万2,749人(3日間の合計で12万5,961人)。15年は5万234人(同合計で13万360人)。16年は5万1,535人(同合計で13万6,969人)、昨年は6万1,223人(同合計で16万7,398人)と観客数は着実に増加している。テルマス・デ・リオ・オンドは人口2万5,000人の小さな街だが、アルゼンチンGPには毎年大勢のファンが詰めかけ、この国の一大イベントの一つに成長し、地元の経済発展に寄与している。そのため、ファンはもちろんのこと、レース関係者にとっても宿泊施設などを確保するのが非常に難しい大会の一つ。宿泊施設を確保できないファンたちが夜を徹してお祭り騒ぎを楽しむイベントとなっている。アウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドは、ほぼ平坦な土地に作られた一周4.806kmのコースで、メインストレートが1.076kmと長く、中高速コーナーが続くシンプルなレイアウトとなっている。アルゼンチンGPのスタートは、ブエノスアイレス郊外のアウトドローモ・オスカル・ガルベスで1961年に初めて開催され、1999年まで断続的に計10回開催された。テルマス・デ・リオ・オンドに舞台を移してから今年で5年目となり、アルゼンチンGPは通算15回目の開催となる。テルマス・デ・リオ・オンドに舞台を移した過去4年間では、ディフェンディングチャンピオンのマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、14年、16年と2度の優勝を果たしている。昨年の大会は路面のバンプに足下をすくわれて転倒しリタイアに終わりましたが、今年は2年ぶり3回目の優勝を目指す。今シーズンのウインターテストは、2018年型RC213Vのセットアップが順調に進んだ。開幕戦カタールGPでは、予選2番手からシーズンを通して最も苦手とするサーキットで優勝争いを繰り広げての2位。優勝こそ逃したが、マルケスにとっては手応えあるシーズンのスタートとなった。今年、3年連続5回目のタイトルを狙うマルケスは、転倒リタイアに終わった昨年の雪辱と今季初優勝に向けて全力で挑む。チームメートのダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)も今季初表彰台、初優勝を目指す。開幕戦アルゼンチンGPでは、ウインターテストから続いていた好調な走りを結果につなげることができなかった。その要因はリアタイヤのパフォーマンスを思うように発揮できなかったためだが、原因がはっきりしているだけに、第2戦アルゼンチンGPでは、同じ失敗を繰り返さないようにチーム一丸となって挑む。ペドロサは過去4年の戦いで、2度の表彰台に立っている。14年にはマルケスに続いて2位でフィニッシュし、Repsol Honda Teamの1-2フィニッシュを達成。15年は右腕の手術のためにアルゼンチンGPを欠場したが、16年は3位表彰台を獲得。昨年は転倒リタイアという悔しい結果だったが、今年は2年ぶりの表彰台、そして、14年以来となるRepsol Honda Teamの1-2フィニッシュを目指す。開幕戦カタールGPで表彰台獲得にあと一歩の4位になったカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、今季初表彰台に挑む。LCR Honda CASTROLに移籍して今年で5年目のシーズン。移籍した最初のシーズンの15年には3位表彰台、昨年は2度目の表彰台獲得達成の3位になった。今年はRC213Vのセットアップが順調に進み、Repsol Honda Teamのマルケスとペドロサ同様、手応えを持ってシーズンを迎えている。テルマス・デ・リオ・オンドはシーズンを通して、得意とするサーキットの一つ。今季初表彰台と2年連続の表彰台獲得、そして2年ぶりの優勝を目指す。昨年のMoto2チャンピオンで今季MotoGPクラスにデビューしたフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、開幕戦カタールGPでルーキー勢トップの12位でフィニッシュした。昨年、シーズン8勝というすばらしいリザルトでチャンピオンを獲得したモルビデリは、開幕戦カタールGPからの2連勝達成でチャンピオン獲得に向けて一気に弾みをつけた。MotoGPルーキーとなる今年は、ウインターテストで転倒を多く経験したが、開幕戦カタールGPではMotoGPマシンの攻略に大きく前進。第2戦アルゼンチンGPでは、初のシングルフィニッシュを目指す。チームメートのトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、開幕戦カタールGPでは16位。デビュー戦でのポイント獲得は果たせなかったが、着実に調子を上げている。昨年のシーズン終盤戦でのケガのためにウインターテストへの参加が遅れた。その遅れを年明けのテストで徐々に取り戻しているルティ。第2戦アルゼンチンGPでは、チームメートのモルビデリとの差を一気に縮める意気込みだ。日本人選手としては、4年ぶりにフル参戦を果たす中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、開幕戦カタールGPでは、ポイントを獲得できなかった。フリー走行の転倒と、その転倒でセットアップできていた1号車がつかえなかったことが大きく影響した。ウインターテストでは、ほとんどのテストでルーキー勢トップの走りをみせた。第2戦アルゼンチンGPでは、その走りを実践し、初のポイント獲得、シングルフィニッシュを目標に挑む。マルク・マルケス (MotoGP 総合2位)「カタールではすばらしいレースで表彰台に立ち、シーズンをスタートすることができました。また、先週はヘレスでポジティブなテストができました。今は調子がよく、マシンとチームの仕事ぶりに満足しています。でも厳しいシーズンはまだ始まったばかりです。今大会の決勝はもちろんのこと、ほかのサーキットで様子を見たいです。アルゼンチンのサーキットは好きです。ファンの雰囲気もとてもよく、熱狂的で、すばらしい応援をしてくれます。開幕戦の興奮は忘れ、今は落ち着いてレースに集中します。もっと速くなれるように一生懸命がんばらなければならないときです。チャンピオンシップは始まったばかりで今はオープンです。日曜日に優勝争いをする強いライバルがたくさんいます。今の...
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