MotoGP 第10戦チェコGPの予選は、終日、青空が広がる絶好のコンディションとなり、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、2戦連続今季4回目のポールポジション(PP)を獲得した。これでマルケスのPP記録は、通算68回となり、最多記録を更新した。初日、さまざまなセッティングにトライして10番手だったマルク・マルケスは、2日目のセッションでは7月のテストの状態に戻し、快調にラップを刻んだ。
午前のフリー走行では、開始直後の2周目にコース上になにかがこぼれ、それに乗ってしまい転倒という不運に見舞われた。しかし、スペアのマシンで再度、走行を開始したマルク・マルケスは、セッション終盤に向けて順調にタイムを短縮するとトップタイムをマーク。そのあとに行われたFP4でもトップタイムをマークすると、Q2でもライバルを圧倒してPPを獲得した。これまでマルク・マルケスは、ブルノを苦手としてきた。同サーキットで優勝したのはMotoGPクラスにデビューした13年だけ。しかし、順調にセットアップを進めた今年は、4年ぶりの優勝の期待が膨らむ。チームメートのダニ・ペドロサも順調にセットアップを進めた。ウエットコンディションで始まった初日は7番手タイムだったが、ドライになった2日目のFP3では、マルク・マルケスに続いて2番手タイムでQ2進出を果たし、予選セッションでは、4回のアタックすべての周回で1分55秒台をマークする安定した走りで、今季4回目のフロントローを獲得した。MotoGPクラスでは、ブルノで過去2度の優勝を果たしているダニ・ペドロサ。今年は3回目のチェコGP制覇が期待される。午前中のフリー走行で、マルク・マルケスとともに原因不明の転倒を喫したカル・クラッチロー(LCR Honda)は5番手タイムをマークした。転倒した午前のフリー走行で初日総合6番手に浮上したカル・クラッチローは、FP4でも6番手タイムをマーク。昨年の大会では、MotoGPクラスでの初優勝を達成しているだけに、2列目から決勝に挑む今年は、チェコGPの2年連続制覇と表彰の台獲得に期待がかかる。鈴鹿8時間耐久ロードレースからの乗り換えにやや苦労しているジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が15番手、チームメートのティト・ラバトが21番手。両選手ともに、決勝では後方からの追い上げに挑む。マルク・マルケス (MotoGP ポールポジション)「このサーキットでポールポジション(PP)を取るのはとても難しいと思っていたので、今日はとてもうれしいです。ブルノではいつも苦戦しますが、7月に行ったテストが大いに役立ちました。予選では、最初のアタックからいいフィーリングで走ることができました。全力でアタックして、ほとんど転倒寸前まで攻めることができました。2本目のタイヤは、スムーズに走ろうと心がけましたが、自分の持てる力をすべて出しきってPPを獲得しました。とてもハッピーです。明日がどんな天候になるか分かりませんが、ドライでもウエットでも、表彰台争いができる自信があります。明日のレースがとても楽しみです」ダニ・ペドロサ (MotoGP 3番手)「ブルノでは、いつも予選で苦労するので、今日はとてもハッピーです。今日は2本のタイヤで4回のアタックを行いましたが、4ラップともに楽しく走ることができました。今日、PPを獲得したマルクはとても強い走りをしていました。そのマルクと0.1秒差というのは、とてもポジティブです。チームはすばらしい仕事をしてくれました。明日のレースをとても楽しみにしています。明日の天候がどうなるか分かりませんが、天候を見てからどのタイヤを使うか決めたいです。もし、今日より気温が低くなるようなら、タイヤ選択がとても重要になるので、しっかり準備したいです」カル・クラッチロー (MotoGP 5番手)「FP1での転倒の影響で、午後の予選は体調があまりよくありませんでした。転倒したのは、自分とマルクの2人ですが、なにかが原因で2人とも、150km/h以上のスピードでクラッシュしました。激しいクラッシュだったのでマシンの破損も大きく、チームには申し訳ない気持ちです。そのあとの予選では、5番手タイムをマークできて、とてもよかったです。昨日はセットアップにいくつか問題がありませしたが、今日は本当にいい状態に仕上がりました」ジャック・ミラー (MotoGP 15番手)「5列目からのスタートは、あまりいいポジションではありませんが、これまでも、もっと後ろからスタートしていいレースをしたこともあるので、明日も追い上げのレースに挑みます。あと0.1秒でQ2に入れたのですが、これもレースです。鈴鹿8時間耐久ロードレースに出場してから、まだMotoGPマシンへの乗り換えに集中しています。レースペースは悪くありません。明日のレースをとても楽しみにしています」ティト・ラバト (MotoGP 21番手)「予選はあまりうまく行きませんでした。最初のアタックで小さなミスを犯し、さらに、単独で走ることが多く、タイムを更新できませんでした。しかし、予選前のFP4では、暑くなったときを想定してハードコンパウンドのリアタイヤでセットアップを行い、とても有意義なデータを得ることができました。明日のレースは簡単ではありませんが、ポイントを獲得するために全力を尽くします。できればドライコンディションで走りたいです」関連:【MotoGP】 第10戦 チェコGP 予選:マルク・マルケスがポールポジション