MotoGP 第7戦カタルニアGPは、最高気温が33℃まで上昇。レースウイークで最も暑く、ライダーにもタイヤにも厳しい一日となった。その中で、4番グリッドから決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、3戦ぶりの表彰台となる2位でチェッカーを受けた。マルク・マルケスは、2列目から好スタートを切ると、オープニングラップで2番手に浮上した。
そして6周目には、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)をかわしてトップに浮上。しかし、8周目にチームメートでポールポジション(PP)スタートのダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)とアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)に抜かれて3番手へとポジションを落とし、しばらくはこの3台がトップグループを形成した。18周目、マルク・マルケスは2番手に浮上し、そこから前を走るドヴィツィオーゾを追いかける。地元ファンの大声援を受けて最後までプッシュしたが、ドヴィツィオーゾを捕らえることはできず、2番手をキープ。25周のレースを走りきって、今季3回目の表彰台を獲得した。今年は第3戦アメリカズGPでシーズン初優勝を達成。第4戦スペインGPで2位になった。しかし、第5戦フランスGPで転倒リタイア、第6戦イタリアGPでも、タイヤとマシンのマッチングが完ぺきではなく我慢のレースを強いられ6位に。2戦連続で表彰台から遠ざかっていただけに、今大会の2位はうれしいものとなった。これで総合4位から3位に浮上。今大会を制した総合2位のドヴィツィオーゾに16点差。今大会を10位で終えた総合首位のマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)との差を23点へと縮めることに成功した。今大会は、土曜日のフリー走行と予選で4度の転倒。決勝日朝のウォームアップでも転倒と、苦しい状況が続いた。決勝に向けて不安を抱える状態だったが、いつも通りの100%の走りで表彰台を獲得した。今季2度目のPPを獲得したダニ・ペドロサは、レース中盤にトップを快走したが、終盤はペースをキープできず、3位でフィニッシュした。「今日はスタートから攻める走りができませんでした。タフなレースでしたが、地元ファンの前で表彰台に立ててうれしい」と、今季4度目の表彰台に笑み。苦しいレースをしっかり走りきったことで、総合5位から4位へとランキングを上げることに成功した。これでRepsol Honda Teamは、今季3度目のダブル表彰台となった。予選17番手から決勝に挑んだカル・クラッチロー(LCR Honda)は、後方グリッドから追い上げて11位でフィニッシュ。予選19番手からスタートしたティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は15位で、今季6度目のポイント獲得を果たした。予選15番手のジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は10番手を走行していた13周目に転倒し、リタイアとなった。マルク・マルケス(MotoGP 2位)「週末をこういう結果で終われてとてもうれしいです。なぜなら、昨日4回、そして今日の朝に1回転んで、精神的にかなり厳しい状況に追い込まれていたからです。自分自身の走りとマシンへの自信を取り戻すために、チームが全力でヘルプしてくれました。そしてレースの前には“自分は昨年のマルクと同じだ”と言い聞かせました。自分のスタイルは常にプッシュし、決してあきらめないことです。だから今日も、優勝を目標にレースに臨みました。スタートしてすぐに(ダニロ)ペトルッチ(ドゥカティ)が真横に当たってきました。バランスを取り戻したので本当に幸運でした。それからはレースに集中しました。(アンドレア)ドヴィツィオーゾがプッシュして前に出たときは、自分もプッシュしましたが、今日の彼は速くて、2位になることを目標にしました。チャンピオンシップはまるでジェットコースターのようです。とにかく、一戦一戦レースに集中し、100%のトライをしなくてはいけません」ダニ・ペドロサ(MotoGP 3位)「今日の結果にはとても満足しています。チェッカーを受けて表彰台に立てたときは、いつもすばらしい気持ちになります。先週のイタリアでは、ひどいレースをしましたが、今週はポールポジションを獲得して、地元ファンの前で表彰台に立てました。正直、もう少しいいレースができると思っていましたが、今日はタイヤにとても厳しいコンディションで、グリップがあまりよくありませんでした。トップに立ったときにレースをリードしようとしました。しかし、ドヴィツィオーゾに抜かれてからは、タイヤをセーブする走りをする必要がありました。今日のタイヤは、フロントもリアもミディアムをチョイスしましたが、最後は限界に達していました。でも、両方ハードよりもいい選択だったと思います。パフォーマンスや耐久性も大事ですが、フィーリングがとても重要になります。厳しいレースでしたが、最終的に表彰台に立てたのですばらしいレースでした。明日のテストではフロントのフィーリングを改善し、いくつかのステップを刻みたいです」カル・クラッチロー(MotoGP 11位)「今日は完走できました。これが今大会の一番大事なことだったと思います。今日はそれほどすばらしい日ではありませんでしたが、17番手からスタートしたことを考えれば、11位になれて十分満足しています。愚かなことだと言われるかもしれませんが、今日は表彰台に上がる自信がありました。みんなのペースが落ちてくることを想定してハードタイヤを選びましたが、思ったほどうまくはいきませんでした。今週は予選で17番手。ミスもしてしまい、不利な状況になりました。でもHondaはすばらしい仕事をして、マルクとダニを表彰台に上げました。でもドゥカティのマシンはストレートで速かったです。これからも引き続き、一生懸命に取り組まなければなりません。ドヴィはすばらしい仕事をしました。とてもうれしく思います」ティト・ラバト(MotoGP 15位)「ホームレースだったので、もっといい結果を出したかったです。100%で走り、これ以上は無理でした。レース終盤に向けて快適に走ることができました。今日はトップと40秒差。昨年は1分差だったので、20秒短縮できました。今シーズンはすべてのレースで完走していますし、ポイント圏内にいます。問題はレース序盤に、ほかのライダーをオーバーテイクするペースがないことです」ジャック・ミラー(MotoGP リタイア)「セットアップに改善点を見つけ、ウォームアップではいいペースがありました。そのペースを決勝でもキープして、1分47秒台後半のリズムを刻んでいました。(バレンティーノ)ロッシ(ヤマハ)や(ホルヘ...