ヨーロッパラウンド初戦となったMotoGP 第4戦スペインGPのフリー走行は、ホンダ勢が好調なスタートを切った。ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が今季初のトップタイムを記録し、2番手にジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)、3番手にカル・クラッチロー(LCR Honda)が入り、ホンダ勢がトップ3を独占した。
ダニ・ペドロサは、ウエットコンディションでの走行となった午前、ドライコンディションになった午後と、ともにトップタイムをマーク。同大会での3年ぶりの表彰台と、最高峰クラスにおいて3度目となるスペインGP制覇に向けて好スタートを切った。この日は、セットアップの異なる2台のマシンでさまざまなことにトライし、決勝に向けての準備を進めた。土曜日のフリー走行、そして予選では、決勝に向けてタイヤテストに集中する予定だ。ジャック・ミラーは2番手につけ、フリー走行においての今季ベストリザルトを獲得した。ミラーは、午前のウエットコンディションで3番手、午後のドライコンディションでは2番手に入り、ヨーロッパラウンドに入ってからも好調さをキープ。開幕から4戦連続のトップ10フィニッシュはもちろんのこと、今季ベストグリッド、そしてレースでのベストリザルトに向けて絶好のスタートを切った。3番手に入ったのがカル・クラッチローで、ウエットコンディション、そしてドライコンディションと、さまざまなセットアップにトライしながら好タイムをマーク。土曜日の予選、そして日曜日の決勝に向けて好調ぶりをアピールした。今年は第2戦アルゼンチンGPで3位表彰台を獲得。第3戦アメリカズGPでも4位入賞を果たしており、好調なシーズンのスタートを切ってヨーロッパラウンドを迎えた。ヘレスではこれまで表彰台に立ったことはないが、今季2回目の表彰台と今季初優勝に向けて、手応えある一日となった。この日は、午前中は厚い雲が空を覆い、断続的に雨が降った。そして午後になると青空が広がり、ドライコンディションに。ホンダ勢は、ウエットでもドライでも好調な走りを見せた。前戦アメリカズGPで今季初優勝を達成し、2年連続4回目のタイトル獲得に向けて上り調子のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は14番手に。好調なスタートを切ったホンダ勢の中ではやや出遅れた印象だが、土曜日、日曜日と天候が回復することが見込まれるため、決勝に向けてのセットアップに集中した。土曜日のフリー走行、予選ではトップタイム争いに加わることは確実で、3戦連続のポールポジション獲得と、今季2勝目が期待される。ホームグランプリに闘志を燃やすティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、難しいコンディションの中で着実にセットアップを進めて17番手。2日目のフリー走行と予選では、タイムの短縮とポジションアップに挑む。ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)「とてもいい一日でした。今日はウエットでもドライでもいろいろなことが試せたし、とてもポジティブでした。午後のセッション序盤は、まだウエットパッチが残っていましたが、なるべく早いタイミングで速いペースを刻むのが重要だと感じたので、走り始めから積極的にペースを上げていきました。今日は2つの異なるセットアップにトライしたので、明日はタイヤの選択に集中します。明日は気温も路面温度も上がるはずなので、マシンのフィーリングを改善していきたいです」ジャック・ミラー(MotoGP 2番手)「ウエットコンディションだった午前中はとてもフィーリングがよく、3番手に入れて、とてもうれしかったです。午後のセッション序盤は、ウエットパッチが残っていたので難しいコンディションでした。セッション終盤にかけて完全にドライになり、2番手タイムをマークすることができました。今日のベストタイムは1分39秒964ですが、このタイムはヘレスでの自己ベストなので、とても満足しています。ベストタイムを出した周回だけでなくアベレージもよく、とても快適でした。特にフロントエンドのフィーリングがとてもよかったので、限界を見極めながら走ることができました。日曜日の決勝に向けて、すばらしいスタートとなりました」カル・クラッチロー(MotoGP 3番手)「とてもいい一日でした。そしてHondaがトップ3を独占したのもすばらしいことです。マルクは残念な結果でしたが、いいペースで走っていました。今日はHondaのために、本当にいろいろなことを試して、とてもポジティブな一日でした。ラップタイムやリザルトを気にせずテストに集中したので、明日は大きく前進できると確信しています。明日も引き続きセットアップに集中しますが、とても楽しみです」マルク・マルケス(MotoGP 14番手)「今日は決勝レースに向けて集中しました。確かにポジションはよくありませんが、ポジティブなポイントをいくつも得ることができました。午後のセッションでは、大きく異なる2つのセットアップにトライしました。前後ともに同じタイヤで走行を続けたので、タイムアタックは行いませんでした。その結果、多くの部分で前進することができました。明日も引き続き、日曜日の決勝に向けていい状態を見つけるために全力を尽くします」ティト・ラバト(MotoGP 17番手)ティト・ラバト 「午前中のウエットコンディションではあまりフィーリングがよくなく、自信を持って走れなかったので、電子制御を中心にセットアップに努めました。その結果、かなり状態がよくなりました。午後のセッションは、序盤はウエットパッチが残っている状態でしたが、全体的にペースが速くて驚きました。こういう状態でプッシュするのは意味がないので、落ち着いて走行し、セットアップに集中しました。いくつかいいポイントを見つけたので、明日のセッションではさらに前進したいと思います」
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