ドゥカティの将来について、親会社であるフォルクスワーゲン・グループが売却を検討しているとの報道が浮上した。ただし現時点で売却が決定した事実はなく、MotoGP参戦やレース活動に直ちに影響が及ぶ可能性は低いとみられている。フォルクスワーゲンは噂を全面否定することは避けつつも、現在グループ全体で大規模な事業改革を進めていることを説明した。声明ではドゥカティの名前こそ挙げられなかったが、今後の事業再編の可能性を完全には否定しなかった。
フォルクスワーゲンが売却報道を否定せず売却の噂が広がるきっかけとなったのは、フォルクスワーゲンがグループ全体の事業見直しを進めているとの報道だった。米メディア『RideApart』に対して同社の広報担当者は、社内の機密文書や内部検討についてコメントすることはできないとした上で、現在の自動車業界を取り巻く環境が大きく変化していると説明した。広報担当者は「現在のビジネスモデルは、ドイツで開発し、欧州で生産して世界へ輸出するという形だが、これはすべてのブランドで機能しなくなっている」と述べ、グループ全体の変革が必要との認識を示した。背景にあるのは自動車業界全体の構造変化声明では、近年の関税強化や競争激化、市場の停滞や縮小などにより、グループ全体が年間で数百億ユーロ規模の負担を受けていると説明している。そのため、フォルクスワーゲンは競争力向上に向けてコスト管理や投資の厳格化を進める方針で、ブランドや子会社を含めた組織全体の効率化を目指している。さらに、技術開発や新技術の統合、商品ラインアップの最適化、意思決定プロセスの簡素化などを柱とする将来計画を策定しており、監査役会での審議を経て実行段階へ移行する予定だとしている。MotoGP活動への影響は現時点では限定的現時点でドゥカティはMotoGPで圧倒的な成功を収めているブランドであり、2022年以降は最高峰クラスのタイトルを独占。近年は空力開発でもカテゴリーをリードし、多くのトップライダーが加入を希望する存在となっている。こうした競争力やブランド価値を考えれば、仮に売却が現実になったとしても、MotoGP活動が直ちに縮小される可能性は低いとの見方が強い。また、売却が実施される場合には、世界的なブランド力を持つドゥカティに対して多くの企業が関心を示す可能性もある。現時点ではフォルクスワーゲンがドゥカティ売却を決定した事実はなく、同社も噂を否定も肯定もしていない。今後のグループ再編の行方が、ドゥカティの将来にどのような影響を及ぼすか注目される。Source: crash.net
全文を読む