2026年MotoGP第10戦オランダGPで最高峰クラス初優勝を飾った小椋藍(トラックハウス・アプリリア)が、レース終盤に発生した車高調整デバイス(ライドハイトデバイス)のトラブルについて詳細を明かした。小椋藍はレース終盤にラウル・フェルナンデスとホルヘ・マルティンを攻略して歴史的な初優勝を飾ったが、その道のりは決して順調ではなかった。本人は「怖かった」と振り返るアクシデントが勝利を危うくしていた。
誤ってライドハイトデバイスを作動レース終盤、小椋藍はトップ2台との差を縮めながら3番手を走行。16周目のターン4でコースアウトを喫した際、リプレイ映像ではリアのライドハイトデバイスが作動した状態になっていたことが確認された。レース後、小椋藍はMotoGP公式『After the Flag』で、その原因は自身の操作ミスだったと説明した。「リアのデバイスに問題が起きるまでは状況をコントロールできていて、ラウルとホルヘの様子も見えていた」「『チャンスはある』と思っていたけど、その問題が起きてしまって、またギャップが開いてしまった」一時は優勝争いから脱落することも懸念したが、ペースには自信があったという。「それは心配だった。でも僕のペースは十分に良くて、追いついてオーバーテイクできたし、最後は引き離すこともできた」続けて、小椋藍は問題の詳細を説明した。「最後のシケインでリアのデバイスを作動させて、そのデバイスはターン1で解除する仕組みになっている」「でも、ターン1からターン3の間で、なぜかまたリアのデバイスが作動してしまった。たぶん僕がどこかでボタンに触れてしまったんだと思う」「自分のミスだったと思う。あれは本当に怖かった。でも幸い、大きくタイムを失わずに済んだ」タイトル争いには冷静な姿勢この勝利により、小椋藍は2004年以来となる日本人ライダーのMotoGP最高峰クラス優勝を達成。ランキング首位との差も16ポイントまで縮めた。それでも、自身をタイトル争いの本命と見るかという質問には冷静な姿勢を崩さなかった。「次のレースでも自分の仕事を続けるだけ」「それで十分ならうれしい。でも、ほかのライダーがもっと良い走りをしたなら、彼らの方が優れていただけだ」「最後の数周は長く感じた」トップに立ってからの数周は、これまでとは違う精神的な戦いだったという。「彼らの状況は見えていたし、自分のペースの方が少し良いことも分かっていた」「無理をすることはなく、自分の走りを続けていたらギャップは少しずつ広がっていった」しかし、ゴールまでの時間は非常に長く感じられた。「もちろん、気持ちのいい時間ではなかった。残り4、5周がものすごく長く感じた」さらに、アッセンでの優勝だったことも特別な意味を持っていたと語る。「アッセンは僕のお気に入りのサーキットの一つだから、ここで勝てたことはさらに特別だ」「Moto2でも勝ったことがあるし、この場所でたくさんのファンの前を走れたこともうれしい。チェッカーを受けた瞬間は、本当に大きな満足感があった」今回の初優勝は、小椋藍の高いレースペースだけでなく、思わぬトラブルを乗り越えた末につかみ取った価値ある勝利となった。タイトル争いについては慎重な姿勢を崩さない一方で、ランキング首位との差を16ポイントに縮め、今後のチャンピオン争いに向けても存在感を大きく高める結果となった。
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