MotoGPライダーたちが、再びカタルーニャGPのターン1における安全対策の見直しを提案した。発端となったのは、2026年カタルーニャGP決勝のリスタート直後に発生したヨハン・ザルコの多重クラッシュだ。バルセロナのターン1では近年も大きな事故が相次いでおり、2023年には中上貴晶、2024年にはエネア・バスティアニーニが絡むアクシデントが発生。
今年はザルコがペッコ・バニャイア、ルカ・マリーニと接触し、転倒後にはバニャイア車の後輪に巻き込まれる形となり、脚を負傷した。ライダーたちが求める“スタート位置変更”過去にはジャック・ミラーらが、ターン1到達時の速度を抑えるため「スタート位置をターン1寄りへ移動すべき」と提案していた。しかし、その案は実現していない。今回の事故を受け、VR46ドゥカティのファビオ・ディ・ジャンアントニオが改めて同様の提案を支持した。「1コーナーまで距離がありすぎることで、僕たちは非常に高い速度でそこへ到達してしまう。でも通常ラップの進入速度とは違うから、本当の意味で正確なブレーキングポイントが分からないんだ」「だから小さなミスが大事故につながってしまう」“ライダーの大蛇”状態が危険性を増幅ディ・ジャンアントニオは、現在のMotoGPマシン特有の空力乱流(ダーティエア)の問題も危険性を高めていると説明した。「理想的なのは、できる限りターン1の近くからスタートすることだと思う。そうすれば全員が自然に隊列へ入り、“ライダーの大蛇”のような状態でも安全に通過できる」「今は5速で高速進入し、大量のエアロ乱流が発生している。それが大きな問題なんだ」「複数のバイクに挟まれると、マシンの挙動は1台だけの後ろを走る時とは完全に別物になる」「しかも、それを経験するのは週末でスプリントと決勝の2回だけ。正確にコントロールするのは本当に難しい」ジョアン・ミルも全面支持タイヤ内圧違反ペナルティで表彰台を失ったジョアン・ミルも、ディ・ジャンアントニオの意見に賛同した。「ディッジャの意見には完全に同意する。1コーナーでは5速まで入っていて、20台のバイクが300km/h近い速度から一斉にブレーキングしている」「ミスできる余地は本当に小さい。だから、グリッドを少し前へ移動して、もう少し低い速度で1コーナーへ入れるようにするのは良い解決策かもしれない」「きっと今後この件について話し合うことになると思う。最終的にはこのサーキット特有のリスクではあるけど、将来的には改善されることを願っている」MotoGPの空力進化が新たな課題に現在のMotoGPでは、エアロパーツの進化によって高速域でのダウンフォース依存が大きく高まっている。一方で、密集状態では乱流の影響が大きく、ライダーたちはブレーキング時に予測しづらい挙動変化に苦しんでいる。特にカタルーニャのターン1は、長いストレートの先にある重ブレーキングゾーンであり、スタート直後の集団状態では危険性が一気に高まる。近年繰り返されている多重クラッシュを受け、MotoGP側が具体的な安全対策へ踏み込むかが注目される。
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