マルク・マルケス(ドゥカティ)は、MotoGPスペインGPのスプリントでポールポジションからスタートし、転倒を喫しながらも勝利を収めた。雨が強まるなかでフラッグ・トゥ・フラッグとなった波乱の一戦を制し、今季2度目のスプリント勝利を挙げた。スプリント形式が導入された2023年以降、フラッグ・トゥ・フラッグのスプリントは今回が初めて。チャンピオンシップリーダーのマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)がノーポイントに終わるなか、マルケスは転倒からのマシン交換、そして終盤の逆転という劇的な展開で存在感を示した。
雨が強まるなかで転倒 それでも勝機を失わなかったマルケスレースはドライコンディションで始まったが、スタート直後から雨粒が落ち始めていた。ポールポジションのマルク・マルケスはホールショットを奪い、序盤は首位をキープした。しかし、雨脚が強まるにつれて状況は一変する。アレックス・マルケス(グレシーニ)がヨハン・ザルコ(ホンダLCR)をかわして2番手に浮上し、3周目開始時点で0.7秒あった兄との差を徐々に詰めていった。12周のスプリント残り6周、アレックス・マルケスはターン9でマルク・マルケスを攻略して首位に立つ。その数秒後、マルク・マルケスは最終コーナーで転倒。通常なら勝負権を失う場面だったが、マルケスは最終コーナーから芝生を横切ってピットレーンへ向かい、ウェット仕様のマシンへ乗り換えた。初のフラッグ・トゥ・フラッグスプリントで明暗マルク・マルケスと同じタイミングで、チームメイトのペッコ・バニャイア、KTMのブラッド・ビンダー、VR46のフランコ・モルビデリ、ヤマハのアレックス・リンスもピットインした。一方、スリックタイヤで走行を続けていたアレックス・マルケスは首位を走っていたが、コンディション悪化に対応しきれずターン8で転倒。VR46のファビオ・ディ・ジャンアントニオもスリックで粘ったが、9周目終了時にマシンを交換した。実質的な首位は一時ブラッド・ビンダーに渡ったが、10周目開始直後のターン2でミス。これにより、ファクトリードゥカティのバニャイアとマルク・マルケスが勝利を争う展開となった。残り3周でバニャイアを攻略 マルケスが17勝目残り3周、マルク・マルケスはターン9でバニャイアに大胆な飛び込みを仕掛けて首位を奪い返した。その後は一気に差を広げ、最終的に3.050秒差でチェッカーを受けた。マルケスにとってはキャリア通算17回目のスプリント勝利。ランキングでは4番手に浮上し、首位との差を24ポイントに縮めた。バニャイアはドライコンディションの序盤で15番手まで後退していたが、マシン交換を機に挽回し、今季初のスプリント表彰台となる2位を獲得。18番グリッドからスタートしたモルビデリが3位に入った。ベッツェッキはノーポイント それでもランキング首位を維持チャンピオンシップリーダーのマルコ・ベッツェッキにとっては、スタートから苦しい展開となった。ティアオフが原因でスタート時にホイールスピンを起こし、4番グリッドから17番手まで後退した。その後、ウェット仕様のマシンへ乗り換えたあとも挽回はならず、終盤に転倒してリタイア。アプリリアのチームメイトであるホルヘ・マルティンもテクニカルトラブルにより早々にレースを終えた。それでもベッツェッキはランキング首位を維持しており、2番手のホルヘ・マルティンに4ポイント差をつけている。2026年MotoGPスペインGP スプリント結果1位 マルク・マルケス(ドゥカティ) 21分25秒6512位 フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ) +3.050秒3位 フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ) +7.493秒4位 ブラッド・ビンダー(KTM) +8.752秒5位 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ) +9.237秒6位 ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア) +11.958秒7位 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ) +13.525秒8位 ヨハン・ザルコ(ホンダLCR) +14.522秒9位 ルカ・マリーニ(ホンダHRC) +15.769秒10位 アレックス・リンス(ヤマハ) +15.821秒11位 エネア・バスティアニーニ(KTMテック3) +16.190秒12位 ペドロ・アコスタ(KTM) +17.985秒13位 アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ) +19.777秒14位 ディオゴ・モレイラ(ホンダLCR) +21.583秒15位 小椋藍(トラックハウス・アプリリア) +31.079秒16位 ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ) +44.686秒17位 フェルミン・アルデグエル(グレシーニ・ドゥカティ) +58.756秒■リタイアジョアン・ミル(ホンダHRC)マルコ・ベッツェッキ(アプリリア)アレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ)ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア)トプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ)ホルヘ・マルティン(アプリリア)
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