2021年 MotoGP 第5戦 フランスGPの予選は、今年も天候に大きく翻弄されることとなった。フランス北部に位置するル・マン/ブガッティサーキットは天候が変わりやすいことで知られており、過去にも数々のドラマを生んでいる。2日目午前のFP3は気温が低く、明け方の雨により路面が濡れて前日のタイムを上回るチャンスはなかったが、チームスズキエクスターのふたりのライダーはタイヤ比較と、シーズン初となるウエットコンディションのフィーリングを得るために周回を重ねた。
午後のFP4では気温がわずかに上昇したが路面は濡れたままスタート。しかしセッション終盤になり路面が乾きはじめたためスリックタイヤでピットアウトし、アレックス・リンス2番手、ジョアン・ミル7番手でセッションを締めくくった。FP4後に降った通り雨が再び路面を濡らし、ウエットコンディションでスタートしたQ1ではセッション開始と共にレインタイヤでアタックを開始。ミル、リンスは序盤に揃って速いタイムを記録し、3周目のアタック後には1番手、2番手につける。しかし終盤になりミルが自己ベストタイム更新中に黄旗提示がありタイムアタックを中断、リンスはタイムアップに苦戦し始める。ミルの記録した1'44.017タイムはセッション終盤までトップを保つも、路面が乾きはじめた最後の数分で他ライダーがタイムを上げる中、スズキペアもタイムを更新したが、ミル4番手、リンス5番手に順位を落とし、共にQ2行きのチャンスを逃す結果となった。明日のフランスGP決勝はミル14番手、リンス15番手と揃って5列目からのスタートとなる。佐原伸一 プロジェクトリーダー&チームディレクター「今日は昨日にもまして天気が不安定で、セッション毎に路面状況が変わりましたが、ジョアンもアレックスもマシンセッティングは上手く進めることができ、マシンには良いフィーリングを持って予選に臨みました。しかし、残念ながらふたりともQ2に進むことができず非常に悔しい結果となってしまいました。Q1はウエットの予選となったのですが、次第に路面が乾いていく難しいコンディションであったため、乗り方の調整が難しかったのだと思います。マシンのフィーリングは良いので、明日に向けて準備を整え、いつものようにスタートを決めて、しっかり追い上げて良い結果を得られるよう頑張りたいと思います。」ジョアン・ミル「それほど悪い1日だったとは思っていないけど、そもそもル・マンは僕らのマシンにとってあまり相性が良くないし、14番手という予選順位は自分の本来のポテンシャルを出せた結果ではないと思っている。実際、ウエットでもドライでもフィーリングは良いし、ペースも悪くないからね。予選をうまくまとめられなかった原因は、後半に雨が上がった後、路面が急激に乾いたせいでタイヤの温度が上がりすぎてしまったからだと思う。でもこれもまた自分にとっては勉強だと思っているよ。ウエットでのパフォーマンスは昨年より良くなっているし、今日学んだこの経験は今後また必ず役に立つからね。チームは素晴らしい仕事をしてくれているし、グリッド位置はここ最近のスタート位置とさほど変わらないからあまり気にしていない。決勝ではとにかく集中して追い上げレースをするよ。」アレックス・リンス「天候に翻弄されたことも原因だけど、今日は何かとうまくいかない1日だったよ。予選の戦略を間違えてしまったせいでグリッド位置はかなり後ろになってしまったしね。予選ではフロントにミディアム、リアにソフトを選択したんだけど、リアはミディアムの方がもっとプッシュできたと思う。それに気付いたけどピットインする時間がなかったんだ。明日の天候がウエットなのかドライなのか、それとも今日のようなウエットとドライのミックスコンディションになるのか不明だけど、どんなコンディションになったとしても決勝は波乱のレースになるだろうね。ドライのフィーリングはかなり良いから、もし決勝がドライになったら表彰台獲得のチャンスはあると思っている。でも、ウエットもしくはミックスコンディションだったら、しっかり戦略を立てて賢いレースをしなくてはいけないね。とにかくあらゆるコンディションを想定してしっかり準備を整え、あとは全てを出し切るのみさ。」
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