F1モナコGP終盤で発生したシャルル・ルクレールとランス・ストロールのクラッシュについて、新たな無線内容からセルジオ・ペレスがかなり前の段階で問題を指摘していたことが明らかになった。当初はドライバー側のミスと考えられていたが、その後の調査で原因は最終コーナー進入部の路面損傷だったことが判明。路面の一部が崩れたことでグリップが著しく低下し、ルクレールとストロールはマシンをコントロールできずバリアに激突した。
ペレスは35周以上前から危険を訴えていた問題となったのはサーキット・ド・モナコ最終コーナーの進入部分だった。キャデラックF1のセルジオ・ペレスは25周目の時点で無線を通じてチームに異常を報告していた。「最終コーナーの路面を清掃する必要がある」ペレスはそう訴えていたが、レースコントロールは対応を取らず、レースは通常のグリーンフラッグ状態のまま続行された。その後、60周目にストロールが同じ場所でクラッシュ。さらにセーフティカー明けにはルクレールもほぼ同じ形でクラッシュを喫した。ストロールの事故を目撃したペレスは無線で強い不満を示した。「彼のせいじゃない」「レース中ずっとあの場所を清掃するよう言い続けていた。こうなるのは分かっていた」結果的にFIAが路面損傷を本格的に調査したのは、ルクレールのクラッシュ後だった。赤旗後に修復も時すでに遅しストロールとルクレールの事故が極めて似た状況だったことから、FIAは赤旗を提示して路面の確認を実施した。マーシャルは応急処置として損傷箇所を補修し、レースは再開された。しかし、その時点で既にアストンマーティンとフェラーリの2台は戦列を去っており、地元優勝を狙っていたルクレールにとっては取り返しのつかない事態となった。今回の件は、ドライバーからの安全に関する報告をレースコントロールがどのように扱うべきかという新たな議論を呼びそうだ。ドライバー自身は別の原因を指摘興味深いのは、当事者であるルクレールとストロールがともに路面を事故原因とは考えていない点だ。ルクレールはクラッシュ後、フェラーリが使用するブレンボ製ブレーキシステムに問題があったとの見解を示した。一方のストロールは、アストンマーティン・ホンダのマシンで発生したエンジンブレーキ関連の不具合が原因だったと説明している。ただし、同一箇所でほぼ同じ形のクラッシュが連続して発生したこと、さらにペレスが約35周前から危険性を警告していた事実を踏まえると、路面状況が少なくとも事故発生の一因だった可能性は高そうだ。ペレス自身はポイント獲得ならずペレスはモナコ市街地で今季のキャデラックF1としては最も競争力のある走りを披露した。チェッカー時点では11位だったが、ニコ・ヒュルケンベルグのペナルティによって10位へ繰り上がり、チーム初ポイント獲得が目前となった。しかしレース後、リスタート時の位置違反により10秒加算ペナルティを科され、ポイント圏外へ降格。キャデラックの初ポイントは再び持ち越しとなった。今回のモナコGPではポイントこそ逃したものの、結果的にペレスの無線がレース後最大級の論争材料のひとつとなっている。【関連】・フェラーリF1ブレーキ問題 ハミルトンはブレンボ製ディスクを使用せず