ミック・シューマッハは、7度のF1ワールドチャンピオンである父親のミハエル・シューマッハを“史上最高のF1レーサー”だと憧れており、そんな父親の足跡を辿ることは難しい部分もあると認める。今年、フェラーリ・ドライバー・アカデミーに加入した19歳のミック・シューマッハは、5年前のスキー事故で重傷を負った父親について公的に発言をすることはほとんどなかった。
しかし、FIAの Auto magazine のインタビューで父親についての想いを語った。「僕は史上最高のF1レーサーの息子であることを嬉しく思っている。彼が史上最高のF1レーサーであることが嬉しいし、そんな彼に憧れている」とミック・シューマッハはコメント。「それによって少し難しくなることがあったとしても、それは仕方のないことだ。良い面も悪い面もある」「世界中の多くの人々からサポートしてもらえることが悪いことになることはない。僕はそのことに感謝している」昨年、ヨーロッパF3選手権でシングルシーターでは初となるチャンピオンを獲得したミック・シューマッハは、あるとき父親からプロのレーサーになりたいかと尋ねられたときのことを語った。「レースやカートは僕の家族ではかなり普通のことだし、父と一緒にカートをするのがいつも大好きだった。彼とそれを共有するのは本当に楽しかった。ある日、彼がこれが僕にとって趣味なのか、それとも、プロとしてやっていきたいのかと聞かれたことを覚えている」「僕はすぐにプロになりたいと彼に伝えた。それ以外のことはやりたくなかった」ミック・シューマッハは、昨年中盤にヨーロッパF3選手権で初優勝。そこから快進撃を続け、快適なリードを築いてチャンピオンシップを獲得した。「スパで始まった。そのあとニュルブルクリンクの3戦で全勝して、タイトルに手が届くことがわかった。後から考えると変に聞こえるかもしれないけど、シーズンを通してタイトルが無理だとは決して思っていなかった。まだタイトルを獲得する可能性はあるとずっと確信していた」「僕たちにはペースがあったけど、常に何かがうまくいっていないように思えていた。でも、僕たちはそれを解決できると確信していた」ミック・シューマッハは、今年プレマパワーからF2に参戦。6位以上でフィニッシュすれば、F1参戦に必要なスーパーライセンスポイントを獲得してF1デビューが可能になるが、レース界の多くの人々がミック・シューマッハにプレッシャーを与えず、成長する時間を与えて欲しいと口を揃えている。