ミシュランはピレリに代わってF1の公式タイヤサプライヤーになることを申請しない。ミシュランCEOのフローラン・メネゴーは、何が良いショーなのかについてF1の哲学と対立していると明かした。FIAは先月、タイヤメーカーに対し、2025年から少なくとも4シーズンにわたって行われるF1独占供給契約への申請を呼びかけた。
2011年からF1にタイヤを供給しているピレリは、「FIAが説明した枠組みは、ピレリのモータースポーツ戦略と密接に関連しており、非常に興味深い」とする声明を発表し、その関心をいち早く確認した。しかし、興味を示さない企業のひとつがミシュランである。フランスのタイヤメーカーが最後にF1に参戦したのは2006年で、その年はブリヂストンも参戦していたため、いわゆる「タイヤ戦争」が起きた最後の年だった。しかし、メネゴーは「良いショーを作るための哲学の違い」を理由に、ミシュランがF1に復帰することはないと語る。「問題は、良いショーを行うために、どのようにテクノロジーを活用するかということだ。我々は長い間、F1と議論してきたが、意見が一致しなかった」とメネゴーはThe Driveに語った。「F1が言うのは、“ショー”のためには“自壊するタイヤ”が必要だということだ。そして、我々(ミシュラン)にはその方法がわからない。したがって、同意することできない」「チームはタイヤのパフォーマンスを理解し、サーキットを最初の1周から最後の1周までそのタイヤのパフォーマンスを生かすべきだ」「ドライバーは、常に最大限の力を発揮したいと言うだろう。僕はF1が好きだが、F1のドライバーの話を聞くと、彼らはノーノー、そんなの無理だ、と言っている」メネゴーは、ミシュランは、レースを通じて学んだ技術を今日のロード タイヤで使用することを目的としており、パフォーマンス面で崖から落ちるタイヤを作ることに反対していると説明した。「まず、ミシュランがなぜレースに参加しているのかを思い出す必要がある」と、彼は言う。「最初の要素は、ショーではない。ブランドのことでもない。ミシュランがレースに参加するのは、技術的についてだ」「我々がレースに参加するのは、新しいテクノロジーを非常に素早くライブテストするための最良の方法だからだ。それが第一の理由だ」「もちろん、副次的なメリットもある。それはショーであり、ブランドの認知度だ。しかし、ブランドの認知度という点では、ミシュランは世界で最も有名なブランドのひとつだ。そんなことをする必要はない」
全文を読む