2026年F1ドライバーズ選手権をリードするキミ・アントネッリの活躍を受け、メルセデスF1代表のトト・ウォルフは、フェラーリが将来的にイタリア人エースの獲得へ動く可能性を認めた。一方でウォルフは、アントネッリは幼少期からメルセデスが育成してきた才能であり、フェラーリが今になって関心を示しているに過ぎないと強調。また、アントネッリの快進撃の裏側や、ジョージ・ラッセルが直面している不可解なパフォーマンス差についても率直に語った。
ウォルフ「フェラーリは全力でアントネッリ獲得を狙う」ベルギーGP予選でポールポジションを獲得したキミ・アントネッリは、F1タイトル争いをリードするだけでなく、イタリア国内でもトップアスリートの一人として注目を集めている。メルセデス所属でありながら、その活躍はフェラーリにとっても見過ごせない存在となっている。RTBFからフェラーリの関心を懸念しているかと問われたウォルフは、次のように答えた。「もちろん認識している」「でも、キミは11歳の頃からメルセデスのドライバーだ。フェラーリは6〜7年前に動くべきだった。今になって優秀なイタリア人ドライバーがいることに気づいたということだ」「もちろん、彼らはイタリア人ドライバーを獲得するために全力を尽くすだろう」ウォルフは、トップドライバーの育成には長い時間と継続的な投資が必要だと説明した。「若い才能を見極めるには時間がかかる。10歳前後のミニカート時代から始まるんだ」「見つけるだけではなく、人間性や技術面、そして人格まで育てていかなければならない」「キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルという、メルセデス育成の2人を擁していることをとても誇りに思っている」想像以上だったアントネッリの成長ウォルフは、アントネッリの才能を以前から高く評価していたものの、ここまで早く結果を残すとは予想していなかったことも認めた。「私たちは常に彼を信じていた。でも、それが実際にうまくいくかどうかは誰にも分からない」「昨年は9戦連続でノーポイントだった。その時は経験不足のドライバーを起用したことを批判され、『間違った判断だ』と言われた」「今季ここまで強いとは予想していなかった。でも、彼の才能は以前から分かっていた」デビューイヤーの苦戦を経て、今季はタイトル争いをリードするまでに急成長したアントネッリの姿は、メルセデスの育成方針が実を結んだことを示している。ラッセルを悩ませる原因不明のストレート速度差その一方で、アントネッリの好調はジョージ・ラッセル側のガレージが抱える課題も浮き彫りにしている。ラッセルは現在、チームメイトと対等に戦える状況ではないと認めた。「シルバーストンでも同じ問題があった。だからハンガリーまでには解決策を見つけられることを期待している」ウォルフも、原因はいまだ特定できていないと説明した。「新しいレギュレーションが原因だとは思っていない」「ジョージはコーナーでも改善すべき点があるが、ストレートだけでもコンマ25秒失っている。その原因を分析しているところだ」「エンジンだけが原因なのか、それとも別の要因があるのか。正直なところ、まだ結論には至っていない」「パワーユニットは非常に複雑で、どこからこの差が生まれているのかを正確に特定できていない」ラッセルも、当初考えられていたドライビングスタイルの問題ではないとの見解を示した。「最初はドライビングスタイルやマシンの問題だと思っていた。でも最終的には違うという結論になった」「この状況が続けば優勝争いはできない」「チームメイトと公平に戦うことが難しい。今は公平な戦いではない。誰かの責任ではなく、そういう状況になっているだけだ。だから解決策を見つけようと取り組んでいる」メルセデスは、アントネッリという将来のエースを確保しながらも、ラッセルの原因不明のパフォーマンス低下という課題にも直面している。ハンガリーGPでは、この問題にどこまで改善の兆しを見せられるかが注目される。
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