メルセデスがマックス・フェルスタッペンの獲得を目指す中、アンドレア・キミ・アントネッリがその影響を最も受ける可能性があると、イタリアの報道が伝えている。今季からルイス・ハミルトンの後任としてF1に参戦したイタリア人ルーキーのアントネッリは、すでにマイアミのスプリントでポールポジションを獲得し、カナダGPでは初の表彰台を獲得するなど、華々しいデビューを飾っている。なお、このカナダGPはチームメイトのジョージ・ラッセルが優勝を飾っている。
一方、ラッセルの去就にも注目が集まっており、フェルスタッペンがメルセデスと交渉中であるとの本人の発言も、噂に拍車をかけている。こうした中、『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙は、メルセデスがアントネッリの“仮住まい”としてアルピーヌを用意する計画を進めていると報じた。アルピーヌは2026年からメルセデスのカスタマーチームとなる予定であり、トト・ウォルフ代表がアルピーヌのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレと話し込む姿も確認されている。アルピーヌが現在メルセデスのリザーブドライバーであるバルテリ・ボッタスの獲得に動いているという報道もあるが、ボッタスは2026年に参戦する新チーム「キャデラック」との契約が近いとされており、ブリアトーレとウォルフの会話はアントネッリに関するものだった可能性もある。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、アントネッリが“ピンクと青”のアルピーヌに移籍する可能性があると報じた“ダブルエース体制”は成立するか?仮にフェルスタッペンが加入し、ラッセルとコンビを組むことになれば、2025年スペインGPで接触した両者の因縁もあり、チーム内の緊張感が高まることは避けられない。だが、チーム代表のトト・ウォルフはこの可能性をさほど懸念していない様子だ。「どんなラインアップも想像できるよ」とウォルフは語る。「私はかつてロズベルグとハミルトンを同じチームで戦わせた。あれに比べれば、他のどんな組み合わせも簡単なものさ」「2人のドライバーが激しく争うことには、メリットもデメリットもある。うまくいった例もあれば、そうでなかった例もある」ラッセル自身も、フェルスタッペンとのコンビを受け入れる姿勢を示している。「F1にはすべてのチームに2つのシートがあるわけで、将来に向けてあらゆる可能性を検討するのは普通のことだ」「個人的には気にしていない。最初から言っているように、僕は誰とでもチームメイトになる覚悟がある」