メルセデスF1のチーム代表であるトト・ヴォルフは、FIA(国際自動車連盟)が利益相反の疑いで調査を行った後、「一線を越えた」個人攻撃を開始したと非難した。FIAは、チーム代表とFOM(フォーミュラワン・マネジメント)のスタッフに機密情報が渡ったとの報告を受け、調査を開始すると発表した。個人は特定しなかったものの、それはメルセデスのボスであるトト・ヴォルフとF1アカデミーのディレクターであるスージー・ヴォルフであるとすぐに報じられた。
しかし、最初の声明の後、他の9チームすべてが「FOM関係者」から寄せられた疑惑の情報源であることを否定する声明を発表したため、それ以上の動きはなく、調査はすぐに終了した。メルセデスはFIAの声明について事前に知らされていなかったと主張し、この事件をめぐって団体と「積極的な法的やりとり」を行っており、スージー・ヴォルフはソーシャルメディアで、自身の不正をほのめかされたことに「深く侮辱された」と書いている。また、ヴォルフ自身は攻撃を受ける覚悟はできているものの、この騒動で自分の家族が不当に攻撃されたと感じているようだ。「チーム代表を10年やってきて、すでにいろいろなことを聞き慣れているが、今回の話は衝撃的だった」とヴォルフはBildに語った。「集中砲火に巻き込まれても、それは私にとってまったく問題ではない」「私は面の皮が厚いから、それを受け入れることができる。だが、私の家族を狙うとなると、レベルが違う」「どこからともなく不条理な告発がなされた。一線を越えた個人攻撃だった」「スージーと私は専門分野が異なるため、専門分野を区別するのに十分なプロフェッショナルだ。我々の仕事が相互に重複している部分はあまり見当たらない」