メルセデスF1チームは、2023年F1第19戦アメリカGPで、2024年マシンの進歩の“先導役”となるという新しいフロアを導入した。W14のフロアに加えられた変更は、最前部に影響を与えるものと、アウターエッジに影響を与えるものの2つのセグメントに分類することができる。
しかし、注目すべきは、外側の表面にも明らかな変更が見られるが、フロア下にも、その効果を享受するために多くの作業が施されている可能性があることだ。フロアの前面では、リーディングエッジが高くなり、フロアフェンスの位置だけでなく形状も調整されている。この変更はフロアのリーディングエッジの下と上の気流に影響を与える。これと連動して、一番外側のフェンスも調整され、フロアのトランジションランプの前には、大きな段差ではなく、フェザーエッジが利用されている。フロアのこのスロープ部分も、この部分のフロア下に施された容積変化を利用するように調整されている。すでにベーン(羽根)を備えたスクロールのようなデザインを特徴としていたエッジウィングの前部セクションも変更された。このスクロール部分はキャンバーがさらに大きくなり、その結果、発生する追加荷重に必要なサポートを提供するために、ベーンの向きを変えなければならなくなった。メルセデスはこのレースに向けて、アップデートとその結果もたらされる可能性について口を閉ざしていた。ただし、チームのアイデアが来年のプロジェクトでもどのように機能するかをよりよく理解するために、チームが現在行われている変更から学べることがたくさんあることは明らかだ。メルセデスF1のチーム代表であるトト・ヴォルフは「小さな利益がもたらされることを期待しているが、より重要なのは、W15に向けた開発路線を設定する上での新たなマイルストーンとなることだ」と述べた。
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