メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、過去のレギュレーション変更はメルセデスの優位を阻止するためにF1に導入されたと考えている。レッドブルは2023年シーズンこれまで14勝を挙げ、過去25レースのうち24レースでいずれかのドライバーが優勝している。
マックス・フェルスタッペンもイタリアGPで10連勝を挙げ、最多連勝記録を更新した。そのアドバンテージを減らすためにレギュレーション変更を導入することは望まないが、ヴォルフは過去にそのような変更が行われたと指摘した。「我々が2021年のドライバーズ選手権を失った理由はたくさんある」とヴォルフはメディアに語った。「ひとつは最終戦だが、我々のアドバンテージを減らすためにレギュレーションが設定されたことも敗因だ」2021年シーズンに向けてFIA(国際自動車連盟)はレギュレーションを変更し、チームはリアタイヤの前方のフロアを斜めにカットすることで、ダウンフォースを10%減少させた。これは、各チームがより大きなダウンフォースを発生させるためにリアタイヤ付近のフロアに横方向の溝を作っていたことが発覚したため、安全上の懸念から行われたものだ。しかしヴォルフは、2020年に7度目のタイトルを獲得したルイス・ハミルトンの手によって2020年型マシン(W11)が圧倒的な強さを発揮できたのは、この部分が重要な役割を果たしたからだと考えている。「2020年シーズンは我々にとって非常に支配的な年だった。我々がこれまでに所有した中で最高のマシンだったと思う。シーズンの終わりに向かって彼らはフロアを切り取って規定を変更したが、それが我々を止めることになった」とヴォルフは語った。「2021年の結果は見ての通り、我々はレッドブルほど競争力がなかったが、シルバーストーンではクルマのポテンシャルをさらに解き放ち、チャンピオンシップに復帰できた。しかし、この規制は明らかに序列をリセットするためのものだった。
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